岡山ハッケンジャー (岡山県)
転がっていた朽木を割ってみたら、中から、越冬していたゴミムシダマシ(成虫)の仲間が出てきました。
ゴミムシダマシは、コウチュウ目ゴミムシダマシ科に属する昆虫。「ゴミ」とかわいそうな名前がついているが、形も大きさもバリエーションが広く、面白いグループだと思う。昨年、キノコに集まる虫の観察会に参加してから、朽木や菌類などを食べるゴミムシダマシの仲間に面白さを感じている。
よく見かけるので、ゴミムシダマシの中でも、エグリゴミムシダマシのグループということは分かる。ただ、このグループは、ぱっと見で同じようなものが多く、図鑑によると日本に15種類いる。
外見だけでは種をしらべられないので、「ゴミムシダマシ」専門の図鑑で、顕微鏡をのぞきながら種を調べてみた。こういうのを調べるのは、わくわくする。
科・亜科・族・属などの分類については、倉敷市立自然史博物館でいつも教わっているので、図鑑を調べる時に役立っている。
まずは、色・形などの外見と、分布の情報から、5種類くらいまでは、ぱっと絞り込んだ。
つぎに、頭部の腹側にある「舌状突起(ぜつじょうとっき)」という箇所に毛が生えているかどうかがポイントの一つ、ということで、顕微鏡をのぞきながら検証した。毛を確認する以前に、そもそも「舌状突起」の場所を把握するのに苦労した。ここを間違えると、全ての判断を誤るので、慎重に観察した。
次に毛があるかどうか確認した。視野がやや暗かったので、ライトの光の角度を変えながら照らし、本当に毛が生えているのかどうか、慎重に見きわめた。びっしり毛が生えているのが見えた!
顕微鏡の使い方も、慣れてはきたが、まだまだこれから。顕微鏡の視野を明るくするために、ペンライトを照らしながら作業した。
あとは、体のコブや、脚の特徴、など他いくつかのポイント…を確認して、最終的に「モトヨツコブエグリゴミムシダマシ」だと判断した。
もっとも、ふつうにいる種だが、すごく納得できた。
ぱっと見て区別がつかないような虫でも、別の種類だったり、生きものの世界は広くて面白い。
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)