岡山ハッケンジャー (岡山県)
毎年恒例のフィールドサイン観察会に参加した。
警戒心がつよく、夜行性の種が多いので、ふだん、野生動物を観察することはむずかしい。
野生動物の「フン」「足あと」「食事あと」「生活のあと」などを観察することで、姿が見えない生きもの達のくらしぶりを考えた。
まず、イノシシが泥あびしたヌタ場を観察した。イノシシのお風呂のようなもので、体についたダニや寄生虫を取り除くため転げまわる。近くの木の幹にも、体をこすり付けたあとがあり、びっしりと泥がついていた。木の幹に体毛が残っていないか探したが、今回は見つからなかった。
また、おどろいたことに、ヌタ場の水たまりから、カスミサンショウウオのオスが見つかった。繁殖シーズンなので、メスが来るのを待っていたのだろう。
ニホンリスが松ぼっくりを食べた食事あと(森のエビフライ)も観察した。森のエビフライがたくさん見つかったのは、林のふちの明るい場所だった。ニホンリスが生活するためには、ある程度広いマツの林と、巣材に使うスギなどの樹木も必要なようだ。
設置したセンサーカメラに、ノウサギが写っていた。後ろ姿だったが、ぴっと立った耳がかわいかった。
観察会のまとめで、講師の先生から野生動物を観察する5つの方法について教わった。
①直接観察する ②死体で確認する ③トラップ・わな法(許可が必要) ④自動撮影法 ⑤フィールドサイン法
フィールドサイン法は、特別な器材や許可も必要なく、自然を観察する目をきたえることで、多くの情報を得ることができる。また、生きものたちを驚かすこともない。
これからも、もっと、野生動物の声に耳をかたむけられるよう、フィールドサインを勉強したい。
ところで、クラブでは、②の交通事故にあった野生動物(ロードキル)の記録をつけて、専門家の方に報告している。ロードキルはかわいそうだが、データがまとまることで、生息数の把握などに役立つのではないかと思っている。
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)