岡山ハッケンジャー (岡山県)
大潮の日。地元博物館が主催する干潟の生き物観察会に参加した。
潮の引いた干潟には、特別なワクワク感がある。
観察した場所は、南北を磯で囲まれた内湾の干潟だった。
大潮2時間半前からピーク時まで、約2時間半。暑い中ではあったが、干潟の生き物探しを楽しんだ。
メンバーは、まず、カニに目が留まる。砂質でくらすオサガニや、コロっと丸くて可愛いマメコブシガニ(岡山県RDB準絶滅危惧種)がたくさん見つかった。
また、砂泥の中から、小さなトリウミアカイソモドキ(岡山県RDB絶滅危惧Ⅱ類)や、ムツハアリアケガニ(岡山県RDB絶滅危惧Ⅱ類)など珍しいものも見つかった。
潮が引いてくると、沖の方で姿がマメコブシガニに似た、ツノナガコブシガニも見つかった。
ヤドカリも、3種類見つかった。
右のハサミが大きいものでは、
よく見るユビナガホンヤドカリの他に、
触覚がオレンジ色のヨモギホンヤドカリが見つかった。
また、左のハサミが大きいテナガツノヤドカリは、水槽に入れると触覚が羽毛の様で面白かった。
その他、甲殻類では、ニホンスナモグリや、ハサミをパチンと鳴らすテッポウエビの仲間。
ヨコエビ、モエビ、アナジャコの仲間もみられた。
二枚貝では、「大量」のホソウミニナが見つかった。
ウミニナとの識別点を教わり、両方探して見たが、
ウミニナはごくわずかしか見つからなかった。
ウミニナが激減し、ホソウミニナが増えているとのこと。
干潟に何が起きているんだろう。
その他、印象に残った生き物はクモヒトデやタマシキゴカイ。
タマシキゴカイは、棲管をむいて生体が出てくるのを観察したり、灰色のモンブランケーキのような糞塊もたくさん見られた。
タマシキゴカイは砂ごと飲み込んで、中の有機物を食べているそうだ。ゼリー状の卵もたくさん見られた。
干潟の砂泥の中には、表面からは見えないが、とてつもない数の生き物がくらしていることが垣間見られた。
干潟の生き物観察は本当に面白い。
アマモ場で、コウイカの卵もみられ、透かしてみると、中にはイカの赤ちゃんがいた。メンバーは大興奮だった。
生きものの暮らしの場としての、干潟の重要性を考えるきっかけになった。
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)
岡山ハッケンジャー(岡山県)