盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
顧問のF先生がスナヤツメを持ち帰り、みんな初めてみるその姿にビックリしました。F先生が鳥取の友人宅を訪ねた帰り、水田横の水路で捕ったそうです。「もしかしたらいるかも…」と、勘がはたらき、底泥をかき混ぜるとスナヤツメのアンモシーテス幼生が入ったとのこと。F先生は時々こういうことがあるので、ずるいです。今年の学園祭で、是非とも展示したかった「ウナギに似て非なる魚」の一種。私達が活動している広島県南東部には分布していない魚(厳密には魚ではありませんが)だけにみんなで喜びました。
魚とは思えないその姿に少し気味の悪い印象を抱いた者が多く出ました。観察しているとあっという間に砂に潜ってしまい、あっけないお披露目となりました。
聞けば、採集したのは、海まで数kmしかないにも関わらず、山が迫っているため、西日本の上流域を代表するコイ科魚のタカハヤが分布しており、清澄な水がとうとうと流れているような場所だそうです。福山市でも芦田川支流では似たような環境がありますがスナヤツメは分布していません。どうしていないのでしょうか?
スナヤツメは一生を淡水で過ごすヤツメウナギの一種です。一生の大半は、目が無く、ロート状の口をしたアンモシーテス幼生と呼ばれる姿で砂泥中で生活しています。口は開きっぱなしであごがなく、厳密には魚類(顎口類)ではなく、円口類と呼ばれる別のグループの脊椎動物です。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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