みどりのゆび (富山県)
病がいえた父と、春めく滑川の海辺で魚釣り。
アミエビをえさに仕掛けを作って二日通った。
小アジを数十匹、ナマコ8匹。躍りあがるほどうれしかったのは、タコ。しっかりつかまって、逃げもせずに浮かび上がってきた。
マダコのようだ。
小アジは唐揚げとマリネに。タコは、ぶつ切りにして竹串にさし、薪ストーブのうえでブイヤベーススープを煮込むエコクッキングで、前日に薪ストーブで煮ておいたカレーやサラダと夕食。
そして朝食にたこ焼きを焼く。
具は自家製カツオのふりかけとアミエビ、白菜、ネギ、シイタケ、ベーコンとチーズ、そしてタコのスミのたっぷりまじった、なんとも味わいのあるたこ焼きになった。
ナマコは酢じょうゆであえていただく。
「感謝をこめて、いただきます!」
自分で食べるものを自分で獲る、という体験を
ここ一番の暖かな晴れた天候の中で満喫。
それでも海べは風が冷たく水は冷たい。持ち帰り、里海の与えてくれる幸にしたつづみを打つ。
アジの唐揚げは、買ってきたものだと、小さな骨を嫌がっていたのに、自分で釣った小アジだから
かみしめていた。
はじめてつれた、タコでタコ焼きを作る。濃厚なタコのスミを生かす。チーズやベーコンそして海のかおりのするタコ。新鮮このうえなしの食材をしみじみ味わい、みぞれまじりのけさ、元気に学校へ。
「もちもちしてるよ」と目を輝かせ、「タコは逃げる時や攻撃されたときにスミを飛ばすよ」と、話してくれた。
自分で釣った幸だから、何倍もありがたい、
そして新鮮。おいしい!残すなんて思いもよらない。
イカだけではなく、タコにもおいしいスミがあって、
食べたことがなかったので体験できてよかった。
そればかりか、こんなに新鮮でおいしいタコは初めて。トマト味のブイヤベースで丸ごと煮るので、ゆで汁も捨てず、スープも豊かな味わいになり、たこ焼きの下ごしらえもできた。。
薪ストーブで作るエコクッキング。もうじきに季節が終わる。
この冬、暖房にほとんどガスも電気も灯油も使っていない。そればかりか料理もできる。お祖父さんが果樹園や市の動物園で、困っている伐採を引き受け、いただいた薪だ。リンゴ、柿、ヒノキ、杉、松、ハンノキ、さまざまな木が森や林からやってきて
一家を温めてくれた。
森から海につながるところに滑川はあって、どちらの恩恵も受けている。
今回この食材を得ることができて、さらに循環型の資源活用をすすめたいと思った。
バイオマス資源をもっと活用するのだ。
たとえば、新聞紙を薪にする。今年の秋には取り組みたい。新たに考える力をくれた海の幸よ、ありがとう!
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)