みどりのゆび (富山県)
このところ、ラニーニャの影響による大寒波で、海ぞいにはめずらしいくパウダースノーが続きます。とくに細かい粒のさんさんと積もる雪のなか、そりとスノーシューを車に積んで魚津の桃山運動公園へ出かけました。
大雪で路面もまっしろ。そして公園への坂道は、地面と除雪した雪の壁で、すべて銀世界。さらに雪は降ります。積雪はおよそ2メートル。
体育館のそばで体験することに決めました。
20メートルくらいのながさの急な斜面があってそのうえはスタジアムです。
斜面の下ではそりとクロスカントリーをしている人がふた組ありましたが新雪がふかふかで全くすべることができません。
これを見て、スノーシューをはくことに決定。土手を登りました。スタジアムの向かいにアズマヤがあり、そこを休憩地点としました。今年初めてのスノーシューです。
雪のなかの起きあがり方も練習して無事に車へ戻りました。
登り始めて居彌(いりや)はいきなりころびました。スノーシューが左右で重なってしまったのです。歩き方を少しおさらいして、わたしが先頭ラッセル、二番目を弟の居彌(いりや)、三番目をあねの悠鯉樺(ゆりか)、すねまでずぼずぼと埋もれる雪です。
まっすぐに登ることが困難なので、ジグザグに登りきると平らなトラックに出ました。固いものが足元に当たりました。スタジアムのフェンスでした。2メートルのたかさのあるフェンスを足でまたぐとき面白くて 声を上げました。すると埋もれるような足元が急に平らで歩きやすいトラックになり、再び子ども達はあるきやすさに歓声を上げました。あずまやでポットのお湯とおやつで一息入れているうち、あたりはほとんどホワイトアウトしそうな濃いガスにおおわれました。
下りは慎重に歩きましたが、子ども達は疲れたのか、なんどかころびました。最後にせっかくだから、持ってきたそりにも挑戦。しかし、まったくすべりません。埋もれるばかりでした。
これまではそりで滑ることを好んでいた子どもたちでしたが、そりもすべることのできない雪の状態を初めて体験。
それがスノーシューで歩くと深い雪のうえも進める。
それでもこどもたちは膝くらいまで埋もれて歩いた。どこまでも沈む雪でころびやすい。けれどもめげなかった。
「膝までだから、楽だね」
といった。
前日にこどもたちにたまたまこんな話をした。
それは私がそのさらに前の日に、スノーシューで、立山山麓で4メートル以上の新雪の中を瀬戸蔵山をめざしたときのこと。雪面を、腰まで埋もれて急な斜面を登るやりかたを話して実演。
それが子ども達の想像力をかきたてていたようだ。
たしかに腰までの胸突き坂の雪と比べると・・・・。心身ともに鍛錬になった日でした。
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)