盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
昨年11月に部員たちが見つけた膨大な数のタナゴ類が真っ黒に群れていた水域に出かけた。昨年は、モンドリを使い約1700匹を採取し、15種の魚が生息していることと、その中でもタモロコとカネヒラがきわめて多いという結果だった。今年も生息しているだろうか?
また、アドバイザーさんが「淡水魚が冬季に深場に集まり、水温の上昇とともに行動範囲を広げる」と指摘くださったが、この水域は河口堰で池のようになっている。この水路はその中でもむしろ浅い。コンクリートで固められた水草もない場所なのだ。だから集まっていることが不思議だったのだ。その疑問を解決できればいいなあとも思ったのである。
サポーターの一人は、昨年の大量の魚群を橋の工事による偶然だと言う。これまで見たことがない、だから今年はいないだろうと主張した。もう一人は、減ったとしてもある程度の数は生息しているに違いないと主張した。結果として、昨年より濁りも水量も多く、観察できないことが分かった。
ただし、水路を少し遡ると次第に浅くなり、タモロコの大群がいたのである。「ほれ、おるが!」ということで、釣りで確かめることにした。
1.昨年よりもアタリの回数が少なく、タモロコ以外なかなか釣れなかった。ということは、生息密度が減っているのは確かだ。
2.昨年の魚種に加え、カワヒガイとコウライニゴイが釣れた。2種ともに砂泥底が好きな魚だ。ということは、底質の状態は悪くなってはいないのかもしれない。
3.水質は明らかに悪くなっていた。ヒレが溶けかかっていたり、寄生虫がたくさんついた魚が多かったから、そう思った。
4.足を延ばして、昨年は魚が全く見られなかった下流の水路にも行った。なんとその水路というかコンクリートの凹みでしかない水域の方が、多く魚がいた。捨てられた洗濯機の中からは大型のブルーギルが数匹釣れた。特定外来種のためしまつしたが、本当にどこでもかしこでも顔を出すのでつらい。
少人数での下調べが終わったので、近いうちにモンドリを使っての魚種調査をしていこうと考えている。あくまで安全に調べたい。
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