活動レポート

活動レポート

釧路湿原のマルハナバチや湿原植物を守る取り組み

こどもエコクラブくしろ (北海道)

活動日:

2015年06月28日

実施場所:

釧路湿原国立公園 温根内地区

参加メンバー&サポーター数:

6人

活動の分野:

  • 水
  • 自然・生物多様性 自然・生物多様性
  • イベント・交流会 イベント・交流会

SDGs:

活動内容

鮮やかな黄色と黒のストライプ、白い尻が特徴のセイヨウオオマルハナバチ。
このハチは、ハウス野菜の授粉用昆虫としてヨーロッパから輸入されている外来生物です。
ハウス農家にとっては、授粉作業の効率化によって労働力が軽減されるほか、収穫物の品質向上、減農薬の点から導入利用が本格化しました。
その一方で、逃げ出し防止対策が厳重にされなかった為に、ハウス外の自然界へ多くの個体が逃げ出して野生化し、今では高山帯も含め北海道全域に拡がっています。
釧路湿原では、2007年まで「セイヨウオオマルハナバチ」は未確認でしたが、2008年の私たちや環境省の調査により特別保護地区を含め、侵入が初確認されました。
野生化したセイヨウオオマルハナバチは、花の根元に穴を開けて蜜だけを吸う〝盗蜜〟行動を頻繁に行うため、野生植物の種子生産(花の受粉)を妨げると言われている他、在来マルハナバチの巣を乗っ取るなど生態系への影響が心配されています。
私たちは、釧路湿原に生息している在来マルハナバチや貴重な湿原植物を守るため、マルハナバチの調査・防除活動を行っています

参加者のようす

調査は、約2㌔の距離を横一列に歩いて往復し、補虫網で「マルハナバチ」を無作為に捕まえ、和種名、カースト別、吸蜜植物など8項目あまりを観察調査シートに記入しました。
マルハナニ刺されないように慎重に、種名が分からないマルハナは図鑑で調べたり、サポーターに聞きながらみんなと協力して調査を行いました。
「セイヨウオオマルハナバチ」は防除のため捕獲してペッボトル容器に入れ、在来の「マルハナバチ」は記録後すぐ放してやりました。
今年度は6月上旬から10月中旬まで月1回、各2時間ほどの調査を行います。

感想・気づいたこと・考えたこと

どの様にしたなら、外来種のセイヨウオオマルハナバチから生態系を守る事が出来るのでしょうか。
これは、なんと言っても、授粉用昆虫としてセイヨウオオマルハナバチを導入しているハウス農家さんの使用管理に、尽きると言えます。
また、外来種に依存しなくても、それぞれ各地に生息する在来マルハナバチ活用の増殖技術確立も急がれるところです。

釧路湿原国立公園の短い夏。日差しの中で、懸命にシロツメクサの蜜を吸うセイヨウオオマルハナバチを見ていると、捕獲防除することに、深く考えさせられます・・・・・。
そして、観察調査を通してセイヨウオオマルハナバチから、「小さな命」の大切さも学ぶと共に、外来生物になんらの罪も無いことを認識して私たち人間の行為は慎重でなくてはならないし、責任をもって解決しなければならない課題であると思います。

その他

特定外来生物セイヨウオオマルハナバチの防除活動は「特定外来生物による生態系に係わる被害の防止の関する法律に基づくセイヨウオオマルハナバチの防除従事者証(北海道知事)」許可を受けて実施しています。

こどもエコクラブくしろのみなさん、報告ありがとう。
釧路湿原国立公園 温根内地区での本格的な調査にこどもエコクラブが参加できたとは称賛です!!みなさんは、これまで以上にレベルアップできたに違いありません。まじめで注意力、観察力、判断力十分と認められたことになります。
作業内容の記述、考察、外来種防除の意味、農家への要望、参加者の安全配慮も確認されています。このような学術調査、解析実務の体験は学校での勉強にもきっとプラスになるはずです!本当に素晴らしいと思います。
ところで、作業の推計学的考慮の説明はあったのでしょうか。そういったこともこれからどんどん学んでいってくださいね。期待しています!
エコまる
こどもエコクラブくしろのみんな、報告ありがとう!
環境に関することならどんなことでもエコロジカルあくしょん!
これからも一緒にがんばろう! がんばってるなと思ったら拍手をしてね★
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クラブのプロフィール

  • クラブ名こどもエコクラブくしろ
  • 所在地北海道
  • クラブの種類近所や地域のお友達

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