盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
毎年、本郷川で水生生物調査を行っています。生物多様性の豊かさが本当にすばらしい川だということはいつも感じています。それだけでなく、この川の流域で暮らしている方々の関心もとても高くて、他の川の調査の時に比べ、幼い子・主婦の方・お年寄りなど、みんな「何が採れますか?」と次々にたずねてきます。生き物に対する関心の高さと川の良さは比例しているみたいでした。
まず、お年寄りの方に次々と質問攻めにあいました。ウナギが採れていることやゴクラクハゼ・腹部が青くなったシマヨシノボリなど、部員たちが次々と見せながら説明していました。昔、もっときれいだった頃の川の様子も教えてくださいました。
続いて主婦の方々がやってきて、バケツをのぞきながら部員たちに質問していました。頑張ってねとエールを下さいました。幼い子とお母さんも来られました。たまたま中学部長が外来種のミシシッピアカミミガメの幼体(ミドリガメ)を採集していて、手渡してあげていました。普段の表情とまるで違い、ほおが緩みまくっていました。
1.部員たちが、ほぼ的確に説明し、それぞれ訪ねてきた方々が喜んでおられた様子が見ていて嬉しかった。
2.ウナギがまだたくさんいることが地域の方にとっては一番の感激のように見えた。どちらかというと部員たちは、変わった魚の方が好きなのだが・・・
3.幼い子へミドリガメを手渡した部員は、必死になって「飼ってもいいけど逃がさないこと! 外国からきたカメで在来のカメを滅ぼしかけているんだ」ということを説明していた。通じただろうか? 幼児と彼のやりとりには、腹を抱えて笑えた。
わずか1時間程度の調査中にこれだけ多くの方が来られる。いろいろ聞かれる。川への関心の高さが川の自然を保つことにつながっているのか、川がきれいで身近な場所だから関心が高くなるのか分からないけれど、こういう地域との自然体での交流はすてきなことだと思った。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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