みどりのゆび (富山県)
いつも親しんでいる場所の清掃にチャレンジしました。
一番ごみが捨てられているのは海岸の防波堤のしたです。通るたびに、大量のごみはどこから手をつけていいかわからないほど。
海べには子どもたちの小学校、卒業した保育園、そしてお世話になっている銭湯の塩湯さんもあるからきれいにしたい!
その、北国街道という道にそった空き地二か所をはじめに清掃しました。
空き地のごみ:発泡スチロールのケース。カン。ペットボトル。スナック菓子の袋。介護用おむつ。たばこの吸いがら。プラスティックのコップ。みかんの皮。
さらに海沿いの神社のある広い公園へ。学校の友だちが遊んでいて、
「ここは町の人がごみ拾いしてたよ」
それをきいて、海岸にいき、防波堤の塀の下で清掃しました。友だちがみな来て手伝ってくれました。あったもの。
耕運機のタイヤが30本くらい。テレビ。
ペットボトル。ブイ。カンのゴミまとめて500個くらい。弁当箱。われた茶碗。たくさんのガラスのかけら。とうてい拾えない大量のごみでした。
いっぱいになったごみ袋をリサイクルセンターに持っていきました。
「拾って清掃されたごみだからこちらで引き受けます」わけて持ち帰るつもりでいたら、担当の方が全部受けてくださいました。感謝! ほんとうにささやかな、海辺のゴミ拾いでしたがぶじ終了しました。
悠鯉樺(ゆりか)はごみばさみで、居彌(イリヤ)は手で、拾い集めたよ。
「うわー、ひどい!」
あまりのごみに茫然、そして悲しい!
でも、しょげていないで、拾えるものを拾おう。ようすに気づいて、遊んでいた友だちもやってきた。
「ゴミひろっとる?いっしょにやるよ」
仲間がいっぺんに4人ふえた!
70リットルのごみ袋は3つ、たちまちいっぱいに。
友だちはすぐ近くの家の子たち。口々に、
「むこうにマットレスもあったよ」
「冷蔵庫も!」と教えてくれた。
捨てられたボートもありました。
数えきれないほどのゴミ、ごみ、ゴミ。
たぶんごみ袋が50枚あってもたりない。危険なゴミもあった。
海辺のごみの多さにあらためて驚いた子どもたち。
せいいっぱいやったけど、
「こんなにどうして?、どこから?」
その実態を見て拾って、
「もう汚すな!捨てるなよ!」
と怒りとともに海をきれいにしたい、と切実な思いを
いだいたようです。
かつて松尾芭蕉がおくのほそみちの紀行で
お弟子さんの曾良そらに伴われて旅の途中で滑川の宿場で一夜を過ごしました。
そしてさらに氷見ひみ方面の有磯ありそで富山湾の情景をこう詠みました。
その句
「早生の香や 分けいる右は ありそ海」
滑川の、この北国街道の古刹にその句碑があります。
そして海沿いには櫟原いちはら神社というみんながザリガニ釣りを楽しむ池のある、遊具のしつらえられた公園を擁する広い神社があります。
この神社のまわりにはは、 昭和のはじめごろまで、夏には夜店のあかりがともり、近くに映画館もあって、街道をゆけば米の出荷の港である橋場かいわいはそれはにぎわったといいます。
それが今回の清掃の場所です。
かつては白い砂浜が百メートルほども広がる美しい浜だったのです。
いまは砂浜がなくなり、よりまわり波という高波を防ぐ護岸がはりめぐらされています。
けれどもいまの暮らしとこの海の歴史を思えば、きたないままにしていては許されない!
せつに思います。
そしてほんとうに力が足りないのに愕然とします。
みどりのゆびは、春に、トヨタプリウスさんのエコチャレンジに応募して選んでいただきました。そのときのアイディア:
1.いつも歩き、親しむ自分たちのまわりの自然と水辺の清掃にチャレンジ。
2.環境保護のためのオリジナルステッカーを制作する。
トヨタさんやとやま環境財団さんに選んでいただいたのだから公約を精いっぱい果たしたいと思いました!
一家族のささやかな試みでも、友だちが来てくれて、助けられました。
町の人が「ありがとうございます」
といいながら通られました。
また機会を見て子の清掃をやりたいと思います。
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)
みどりのゆび(富山県)