盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
昨年の初冬に見つけた夥しい数のタナゴ類たちのたまり場は、調査の後どのように変化していったのか、アドバイザーの方の感想にお答えする形で報告します。
今年、2月28日までは、真っ黒になるほどのカネヒラ・ヤリタナゴ・タイリクバラタナゴに加えて、フナ類・オイカワ・タモロコたちが群れていました。3月になるとタナゴ類が少しずつ姿を消し、セルビンにも入らなくなり、釣りをしてもオイカワしか釣れなくなっていきました。目視観察でもオイカワの群れしか見えません。
一回の調査でタナゴ1匹というときが三回続きました。そして、とうとう恐れていたのですが、4月26日、全く魚が姿を消しました。
全員、楽しみにして訪れただけに「がっくり」きていました。バス釣りのブームによって釣り具屋からほとんど姿を消えてしまった川の小物釣りの仕掛けとエサをそれぞれが準備していたこともあり、肩を落としてすごすご帰りました。
河川工事はまだ続いていて、見た目には以前と環境に変化は見られないのですが、落ち葉がずいぶん堆積していて、結果水深が浅くなっていたこと、また、春になり水温が上がり、越冬のためのたまり場から、例えば産卵場や摂餌場へと移動したのではないか、と考えてみました。
しかし、他の用水路では数カ所ですが、この流域ほどではないにせよ、いつも多くのタナゴ類が見られる流域もあり、忽然と姿を消した魚たちのようすは、やはり疑問がいくつも残りました。
安心して、古き良き時代ののべ竿での川釣りを伝えられる場所だっただけに残念無念です。
また、秋に調べに行こうと思います。
継続して調べる大切さは重々分かっていても、なかなか時間がとれなかったり、不十分な調査でまとめられなかったりすることが多いものです。つくづく難しいですね。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)