盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
尾三地域の小河川でオオヨシノボリの生息を確認した私たちは、「福山市内の河川でもオオヨシノボリが生息しているにちがいない」と予測し、2つの河川に白羽の矢を立て、調査することにしました。ずいぶん昔に調べ、カワヨシノボリしか確認できなかったおぼろげな記憶はあるのですが、一度「おるかもしれん」と思うと止まらないクラブなのです。しかも、この種の生息が確認できれば、「福山市の淡水魚」のすべてを生息確認できたことになるのです。ジグソーパズルの最後の1ピースを埋められる瞬間はどんな気分だろう。自分たちだけの地元の図鑑の完成です。
中流域ではシマヨシノボリ(写真左下2匹)とカワヨシノボリばかり採れるため、少し上流域へと移動し、手分けして探っていきました。いつも運のいいOサポーターが、いつものように叫び声をあげました。「おったどー!」みんな駆け寄り、Oサポーターを押しのけ付近を採集していきます。とてつもなく大きなオオヨシノボリも採集できました。
若い個体も見つかり、十分繁殖を繰り返しているのも分かりました。私たちにとって福山市内初記録は「地元の生き物」という大きな意味があって、ほかの地域で採れたのとは全く意味が変わってきます。4人とも嬉しくて嬉しくて昼食抜きで写真とメモ記録を残していきました。
ただ、もう1つの川は残念ながら見つかりませんでしたが。
1.左写真の上2匹がオオヨシノボリ♂♀です。
2.左写真の下2匹がシマヨシノボリ♂♀です。
3.右写真の上2匹がカワヨシノボリ♂♀です。
4.この3種のヨシノボリ類が共存している川でした。
5.30年近く川魚を調べ続けてきて、今頃になって「発見じゃあ!」も少しみっともないなあ、と話し合いました。
6.私たちに先入観があって、芦田川にはシマヒレヨシノボリとカワヨシノボリ、そして数少なくシマヨシノボリの3種しかおらん、と思い込んでいたことが、発見を遅らせた大きな原因だと思いました。こんなことなら遠くへ出かけて見つけなくてもすんだのに。
次は、幻のシラウオの遡上確認じゃあ! もうおらんよなあ。
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