盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
保護者の方々に車を出していただき、4チームに分かれ、夥しい数の魚たちの種類・個体数の計測調査が始まった。まず、1つモンドリを仕掛け基本となる淡水魚であるモツゴ・タモロコ・カネヒラなど、透明プラケースに種類ごとに入れておいた。詳しい部員もいれば、まだ、種の同定が不十分な部員もいるためである。
合計15種1700個体を越える記録の結果、残念ながらシロヒレタビラもイチモンジタナゴも生息していなかった。
最初に透明プラケースに一通りの種類を入れておくことで、多くの部員がすぐに同定できるようになっていった。しかし、次々に網モンドリに入った魚たちがやってくる。「カネ3、ヤリ1、タモ5!」などと叫び声を記録していく部員も大変だ。中腰でやり続けるため、年老いているサポーターは途中でダウンしてしまう。腰が・・・
引率の保護者は、ゆっくりタナゴ釣りをしながら、僕たちの調査が終わるのを待ってくれている。久しぶりの修羅場となった調査だった。
1.市の保全課に連絡し、オイルフェンスをはずしてもらうことになった。結果として、流域の水の行き来が起こり、大きなフナ類が減り、オイカワ・スゴモロコが増えてきていることがその後の観察でも分かってきた。
2.体高の低いカネヒラ♀とシロヒレタビラの区別は、慣れないと難しい。分布域からはシロヒレタビラが生息していてもおかしくはないが、従来の記録は見間違いかもしれないし、少なくとも今芦田川にシロヒレタビラが生息する可能性はほぼゼロであると感じた。
3.琵琶湖産アユの移入とともに混入したイチモンジタナゴもその後繁殖できずに絶滅したと考えられた。
4.今回は、先輩部員が本当に頼もしく思えた。よく同定し、データをまとめたと思う。
5.この結果は、次回の市民の会で報告していく予定だ。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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