盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
午前中の保護活動定例会を終えた後、ひまそうにしている部員をつかまえ、堂々川へと魚採りに出かけた。この川は、福山市街地から北へのびる支流高屋川のさらに支流である。かつては度重なる洪水を起こしてきたため、江戸時代から巨大な砂防ダムが6つも作られている文化財であり、景勝地でもある川なのだ。
午前中参加されていた他のエコクラブサポーターから「先生、堂々川で魚が採れんかったんよ」と聞かされたこともあり、「一度行ってみんといけんな」と思ったとき、目の前にいた部員を捕獲できたのである。
確かに最上流にある砂防ダム付近では、きれいな公園が広がる中に細く水が流れていて、採集しやすいのだが全く魚の姿は見られなかった。そこで少しずつ下流へと足を運び、第6砂防ダムであきらめつつ観察を続けたところ、魚影が見えた。胴長をはき、タモ網で何度かすくっていくと魚影の正体はカワムツだった。そして、毎回ドンコの幼魚が網に入った。こうして、二人は魚がいたことを喜びあい、写真記録を残すのであった。
1.カワムツがいることは不思議ではない。河口からほんの少し上流でも、水がきれることなく流れるなど環境さえ整っていれば、生息しているからである。
2.ドンコは肉食魚である。共食いもする。エサとなるスジエビなどもいることで生息できているのだろうが、成魚が見つからなかったのはなぜだろうか。
3.江戸時代に大掛かりな工事をしなければならないほどの「暴れ川」にはとても見えない川だけに、巨大な砂防ダムが不思議に思えた。
付き合わせた部員さん楽しかったかな? 二人きりで緊張したかな?
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)