盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
調査地点Ⅰから歩いて2km弱上流の調査地点へと移動して、定点調査の続きをしました。いつもサポーターたちがお世話になっている公民館へ軽トラックを移動して、採集・観察道具を移動させました。
ちょうど顔見知りの公民館長さんのお話が聞けたり、地元の小学生との交流ができたりと、調査だけでなくさまざまな体験ができました。
3チームに分かれての調査でしたが、上流域に堰があったり、橋の下には平瀬と淵があったり、水草もしっかり生えている場所もあったりして、たくさんの魚たちと出会えました。昨年の調査以上にいろいろな種類と出会えたことで、みんな楽しそうでした。
採集後、1種類ごとに観察ケースに入れて、学習会をしました。新入部員たちも熱心にメモをとり、記録に残していました。
そして、昨年との大きな違いについても確認しあいました。
1.まず、この地点でこの時期にいつも感動するのは、シマヨシノボリのメスの婚姻色の美しさです。コバルトブルーに輝きます。採集直後でないと明瞭に出ないため、今回の写真もそれほどきれいなものになっていません。本物はもっときれいです。
2.今年は、多くのウナギ稚魚の遡上が見られました。体長5cm程度の稚魚がタモ網を入れるたびに何匹も入ってきます。絶滅危惧種1B類に指定され、今後ワシントン条約の指定種にもなるであろうニホンウナギも、レプトケファルス幼生期に湾岸で採集しないままだとこんなにたくさん上がってくるのだと感じました。
また、遡上の時期はまさにタイミングの問題で、今回出会えたのは幸運でした。
3.公民館長さんのお話では、「先週は子アユが上ってきていたよ」とのことでした。残念、見たかったなあ、とみんなで話しました。
4.Oサポは、どうも小学生になつかれるみたいで、今回も「おじちゃん! さかなとってー!」と言われ、嬉々として魚採りにはげみ、いろいろ説明していました。「また、今度会おうね」「いつ来るん? 明日?」という会話には、部員たちも大笑いしていました。なつかれる原因はOサポの精神年齢の低さだと、みんな口々に言っていました。
採集調査の良さの1つは、地域の子どもや大人の方々との交流が必ずあることです。日頃、目の前に流れる川を見ていてもなかなか入る機会がないため、私たちがこうして騒いでいると「何がいますか?」と聞きにきてくださいます。そんなとき、見つけた魚たちについてはできるだけ実物を見てもらいながら「こんなにいるんですよ」と話をします。楽しい一場面です。
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