盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
この日、立て続けに校舎に無断侵入をした連中がいました。まずは、職員室に戻ると二人の先生がほうきを持って「ワーワー」騒いでいました。「O先生、ウグイスが入り込んで、あちこちで頭ぶつけてる。どうすればいい?」と、いつものパターンです。イスを持ってきて確認すると「メジロじゃんか。」弱っています。そっと目を隠すようにすばやく軽くにぎりしめました。目を隠すとあばれないのです。
続いて、昼休みに生徒が「これ何?」と言ってタマムシを持ってきました。忙しい時に限って、生き物の持ち込みが続くものです。数が減ってきている昆虫なので、しばらく飼育箱に入れ、放課後部員たちに説明をしたうえで
逃がしました。
みなさんも鳥や昆虫が部屋に飛び込んできた経験はありませんか?どうも私の周りではみんなパニックになるようで、チョウやトンボでも大騒ぎになったりしています。
この日も職員室はしばらく大騒ぎだったようです。知っていればとっても簡単に対応できることですので、部員たちと学習会用に記録写真を撮っておきました。
1.トンボやチョウは、教室の明かりを落とす。それだけで「より明るい外の世界へ」と窓から出ていきます。
2.ハチなど毒のある昆虫は動き回るとかえって危険です。おとなしくとまっているときに「そっと紙や棒に乗せてから」ゆっくりと外へ出す。
3.鳥は、種類によってもいろいろですが、メジロのような小鳥は、窓にぶつかっているうちにショック死することが多いので、「目を隠して捕まえたら暗い箱にしばらく入れ、落ち着いた頃そっと箱を外であける」だけでずいぶん体力も回復して元気になります。
4.30年近く勤めていますが、未だに「だれも覚えてくれず、O先生・O先生と呼ばれ続けられてる」ことは嬉しいものやら、悲しいものやら・・・
これまでも、フクロウ・ウグイス・アオゲラ・ツグミ・ホオジロ・モグラ・ゴマダラチョウなどなど無事救助したり、冷凍乾燥標本になったりしました。
この日のメジロも、ベランダでしっかり撮影した後、自然に飛び去ってくれました。「メジロの恩返し」を楽しみにしています。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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