盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
選抜隊による広島県東部の島の淡水魚調査も今年最後となりました。向島と小さな橋でつながっている地図上では川のない岩子島へ出かけました。これまでの経験から「現地調査をすると次々と新発見が起きる」と身にしみていたからです。
これまでの殆どの島でもそうでしたが、川はありました。本当に小さな川ですが。それらの川の大半は暗渠におおわれていて海岸沿いをじっくり探していかないと「採集ポイント」は見つからないことも分かりました。
採集できたのは、チチブ・ツマグロスジハゼ・ミミズハゼ・ヒメハゼの4種です。この島では、ヒメハゼが非常に多く分布していました。
我がクラブ創部27年目にして初の奇跡が起きました。何と部員たちが「自分のカメラと撮影用ケースを持ってきて自分たちで記録する」という現象が起きたのです。これまでは、「きみたち採る人、ぼくたち撮る人」的な暗黙の了解があったのですが、これまでの撮影記録をサポーターたちが独占しているため、自分たちでも記録が欲しくなったのでしょう。また、自主性が育ったんだな、と思いました。
種数はゼロでないだけですごいものです。淡水を利用している魚がいたわけですから。
1.本当におだやかな天気の良い日だった。干潮時をねらっての調査だから半日もかからない。干潟も浅く、何も心配せず調査ができる。
2.これまで4つの島で計5回の調査をした結果を、高校部員たちでまとめていく。「広島県東部の島嶼部の魚類相について」を次の魚類自然史研究会で発表させてもらいたいな、ともくろんでいる。
3.まさかマイカメラ・観察ケース持参とは思わなかった。魚採りの時間をたっぷりあげようとして、撮影はサポーターがしてきたつもりだったのに。
4.ただし、撮影用ケースはとても高価格なため、彼らは百均のブラケースだった。うまく撮れていれば見せてくれるはずなのに未だに何も言わない。失敗したのだろうが知らん顔しておこう。
その後、安くてアクリル製の観察ケースもどきを見つけた。透明な名刺用ボックスである。これなら部員たちでも買える価格だ。しばらく黙っておこう。冬に行くと言い出しかねないから。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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