盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
くそ寒い採集の中でもたくさんの魚との出会いがありました。特に、「広島県レッドデータ2011淡水・汽水魚類」に記載されているゴクラクハゼがたくさん見つかったことも喜びでしたが、今年の文化祭で、これらの魚たちを展示しようと何度採集に出かけても幼魚しか見つけることができないままになっていたゼゼラの成魚を採集できたことは、驚いたのと同時に本当にうれしかったです。
ただし、採集したのがサポーターだったので、「また自慢するんか」と思うと悔しかったです。
僕たちは、いつも3~4人でチームをつくって採集活動します。「川でのフィールドワークは危険がともなう」と言ってサポーターが危険な場合の対応も指導してくれ、チームごとに採集していき、終了時間に戻るようにしています。
特に、最近サポーター2名は、その間にそれぞれ単独行動をとるようになってきました。そして、僕たちが近寄れないような深みにも挑み採集してきます。先日もイバラで胴長を破り、びしょびしょになりパンク修理を使って直したばかりです。いつか危険な目に合わないことを祈ろうかなあ。
1.芦田川では、ここ最近すっかり数が減ってしまっているゼゼラの老成個体を産卵期も過ぎた12月に確認できたことは驚きだった。
2.今年の文化祭の準備で展示用として採集を何度も試みたが幼魚が2匹しか確認できなかっただけに、採集できてうれしかったのと同時に、水温がまだ下がり切っていないのかな、と思った。
3.今回採集した確認されたゼゼラはこのまま放流しても水温低下で死んでしまうため、部員が持って帰り飼育している。家では水槽の低層のボスとなり、他の魚を追い駆けまわしているそうだ。
4.芦田川のゼゼラは、かつては「琵琶湖産小アユの放流」とともに移動した国内外来魚かもしれないと言われていた。しかし、最近のDNA分析で、「間違いなく元々いた在来種」と証明されている。昔は当たり前のように採集できたとも聞いた。数が減っているのが残念だ。
この報告は、フィールド部長NT(高2)が行いました。
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