盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
上海も4日目。今日からは日本人2人だけでの行動です。雨は降り続いています。ホテルの近くの水路に採集に行くか、近くのスーパーへお土産を買いに行くか、話し合いました。結果、両方ともすることにしました。言葉も通じず、未知の濁った水路での採集は危険を伴うことは重々承知の上で、決行することになりました。到着した日に魚の姿を確認した場所であれば浅いだろうし、何か魚が採れるとの主張が勝ちました。日本に帰って部員たちにいろいろな魚たちのことを紹介したいとも思いました。日本にいない魚をもっと採って「ええじゃろ~」といばりたくもありました。とはいえ、汚れているし殆ど期待してはいなかったのですが・・・
採集ポイントに降りると、いつものように二手に分かれ採集です。採集に意欲を燃やしていた一人のタモ網にヨシノボリの仲間が入りました。ヨシノボリ類だけでも昨日までとは違い何種類かいるようです。「ほら! 魚おるが!」自慢げに網を広げます。闘争心に火が付きます。ギンブナに近い仲間、クルター類、カダヤシなども確認できました。スジエビやモエビの仲間も日本とは違っています。
丁度採集ポイントが、橋の下でもあり雨に困ることもなく、採集を終え、泥だらけになった胴長を抱えてホテルへと戻りました。
1.「こんな場所で!」と思うような場所でも、したたかに水生生物は生きていることは新鮮な驚きでした。
2.「こんな場所で!」と思われるような場所で、雨がしたたり泥だらけになって魚採りをし、大きな街道をきれいなホテルまでトボトボ戻る二人の姿は、きっととっても新鮮な驚きを与えたでしょう。
3.4日間で20種を越える上海の淡水魚とめぐりあえたことに心から感謝しました。
4.この日の記録撮影は午後遅くまでかかりました。標本を持ち帰ることは禁止されているため、写真記録を丁寧に残しておく必要があったからです。部員たちや職場の仲間へのお土産は、急いでスーパーへバスで出かけ、さっさと安いもので済ませました。ごめんなさい。
5.長年の採集経験があるからできたことで、「こどもエコクラブ」のよいこのみなさんは、絶対にこんな採集はしないようにね。
日本に帰る前に上海一大きな本屋に寄りました。淡水魚に関する書籍を買いあさるためです。1冊しかない場合、先に手に取った方が勝ちというルールを作り、6階の専門書コーナーに向かいました。中国の図鑑は、漢字なのでなんとか読めるのです。
韓国から来た若者と地下鉄で話をしました。「上海は高すぎる。人をだます。京都や大阪が良かった。」と彼は言います。「上海はとても安い。人はとっても親切だ。」と私たちは言います。どちらも上海の一面なのでしょうね。
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