盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
魚類自然史研究会2日目。高1部員の発表に続いて、高2部員たちの発表です。タナゴ類の保護活動を長年続けているクラブですから、世界で40種ほどいるとされるタナゴ類の中で、図鑑でさえ一部しか見ることのできない中国産のタナゴ類を分類する喜びや、調理された「タナゴすずめ焼き」を利用して分類するしんどさなどが十分に伝えることのできた研究発表でした。
予定時間内に見事に自分たちの言葉で、笑いもとりながら見事に発表していました。
発表前には、トイレの前のロビーでうろうろと落ち着かない様子でしたが、発表は、質疑応答まで含めて、堂々としたものになりました。「誤計測の中に新しい発見があるのでは?」という質問に、「標本ごとに写真記録をしているので、中学生による誤計測にまちがいありません」と応答したことを契機に、著名な研究者の「私も佃煮の中にムサシトミヨを見つけてうれしかった」など、次々に気持ちのいい意見が出て会場が沸きました。おかげで予定時間をこれまた大きくオーバーさせてしまいました。この日、司会をしてくださった東大の金先生には大変ご迷惑をおかけしました。
ただ、本当に満足げな表情でしたし、大学生たちの発表にも引けを取らないものになっていたと思います。
1.昨年秋から、時間をかけて調べてきた研究だけに、部員たちの中にしっかり定着した内容にできたことが嬉しかった。いかに準備に時間をかけるか、そして自分でその研究の意味を理解しきるかが大切であること。
2.発表後、いろいろな研究者に声をかけられ、これまで以上の交流ができたことは、プラスになったこと。
3.発表した部員たちには、専門的な研究へのアプローチの仕方が体験できたこと。つまり、大学で何をどのように学んでいくのかが具体的につかめたこと。
4.発表を聞く側の部員たちにとっては、次回自分たちが発表する立場になったときをイメージできたこと。
5.サポーター冥利に尽きるなあ、と思ったこと。
この日最後の発表が「スイゲンゼニタナゴの取扱いと保全について」というものでした。この発表は、私たちの保護活動の根幹を揺るがしかねないものでした。
このことを書かずにはいられないので次回も続けます。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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