盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
先週末に採集してきたヨシノボリ類をカワヨシノボリ・シマヨシノボリ・シマヒレヨシノボリ・トウヨシノボリに分類して、それぞれの生息密度を調べる作業を始めることにしました。まず、中学生でも区別できるようほほ・尾びれの模様にしぼった見分け方を中坊徹次さんの本「日本産魚類全種の同定」を使って説明しました。 さて、作業開始です。サポーターは面接指導へと去っていきました。部員は全員ベランダへと出て行きました。事件はそのとき起こりました。
「1匹もおらんど!」なんとメダカ水槽と同じ大きなサイズの青いタブにはヨシノボリがまったくいません。こつ然と姿を消してしまっているのです。フンの痕跡を残しているだけです。300匹ものヨシノボリだけが行方不明となったため、すぐにサポーターを探しました。サポーターも行方不明です。高校にいるもう一人のサポーターも探しました。「ひょっとしたら1匹ずつ撮影しているかもしれない」と考えたからです。結局、すべて行方不明のままこの日の活動を終えました。
次の日に、原因を全員で考えることになりました。
結論「鳥が食べた」です。
1.酸欠を防ぐため、サポーターが水を浅くしていたこと。
2.前日まで、元気なヨシノボリの姿が観察できていること。
3.一番怪しいサポーターも「まったく知らない」と言ってること。
4.この日「教室のまわりにカラスがたくさんいた。」というクラスメイトからの証言があること。
以上の理由で、カラスまたはサギの仲間による犯行と考えました。
結局、調査日のあいまいなデータしか残りませんが、シマヨシノボリ7尾、カワヨシノボリ約20尾・シマヒレヨシノボリ多数・トウヨシノボリ約40尾という結果です。一応、絶滅のおそれのあるシマヨシノボリだけは飼育室の水槽に移していたこと、特徴のはっきりした個体の撮影をしていたことだけが救いでした。写真左がトウヨシノボリ、右がシマヒレヨシノボリです。
なお、この報告は部員たちから「失敗したこともかくさずちゃんと書け!」との厳しいお達しに基づき、1日遅れで書きました。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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