盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
『よみがえれ! タナゴたち!』展まで3週間、日頃の保護研究活動を楽しく伝える一方で、入部後半年の1年生たちを鍛える場にもなっています。新入部員は、生体展示・標本作り・イベント企画・看板作りなどから解放し、各自先輩部員から与えられたテーマに沿った展示を壁新聞形式で行います。必ず墨と筆で書いていきます。下書きにたどり着くまで何度も厳しい指摘が先輩から入っていきます。漢字にはすべて読み仮名をふっていきます。こうして、少しずつ淡水魚への知識と愛着が生まれていきます。模造紙は、全部で50枚を超えていきます。
高校女子部員は、小学生対象の釣り堀ゲームの景品詰めを約300袋終えました。男の子用・女の子用・大当たりの景品は、すべて自分たちの家で余っている不使用の物と先生たちからむしりとった、もとい、いただいた寄贈品です。いわばリユースですね?
毎年、自分たちの展示を後回しにして、中学生の展示指導をしてくれる高校生には頭が下がります。これまで「スイゲンの保護活動」「ハゼの世界」「ヒゲのある魚たち」「エビカニ合戦」と4年間続けて来て、ようやく落ち着いて進められるようになりました。引退したとっても恐いOGから「そろそろタナゴをやらんと部員たちのタナゴへの意識が薄まる!」という提言で、4年に1度「タナリンピック」を開くことにしました。正解でした。何度も何度も図鑑を開き、パソコンを開け、くじけず調べる中学生たちもたいしたものです。
長年続けていると、どうしてもタナゴについては部員のみんなが知っているつもりになって、話を進めてしまうことに深く反省しました。「ヤリタナゴの解剖をしてみてごらん?」と伝え、目を離したときには「カネヒラが解剖されていた」とかいった失敗もありました。1年1年、しっかり伝えていかないといけんです。
また、たくさんの人の好意に支えられて準備が進んでいる事も強く感じています。やはり自然を愛する人たちはみんな素敵ですね。
透明標本作りでの協力、関東のタナゴすずめ焼き料理店さんとのやり取りの中での温かい話、大学の先生からのメール協力、何より部員たちの「芦田川の淡水魚」を伝えるための膨大な展示とグッズ・・・
すべてを紹介したいのですが、何回に分けて書けばいいのだろうと気が遠くなるほどの展示になります。お近くの方はぜひお越しください。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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