盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
芦田川の淡水魚類の生息調査を始めて26年になります。これまでに50種以上もの淡水魚の生息確認をしてきています。その中には、以前は採集できた「スジシマドジョウ小形種山陽型」のようにほぼ絶滅したと思われる種も少なからずいます。
また、三十数年前に造られた河口堰が一つの原因となって遡上しにくくなった種もいます。
ヨシノボリ類は芦田川では、カワヨシノボリ・シマヒレヨシノボリ・トウヨシノボリが普通に見られます。ところが、今回の採集で、26年前にたった1尾採集確認できたにすぎなかった「シマヨシノボリ」のメス若魚が採集できました。河口堰を越えて遡上していることが分かり大変嬉しく思っています。
川の水はまるでぬるま湯、胴長の中は汗でぐっしより、サポーターはウェットスーツを着て、潜水観察を楽しんでいる。
夏の魚採集は、本当にきつい。特に、水質の汚れた水域では、胴長を着なくてはいけないので大変だ。
そんなとき、採集した魚たちの中から「新しい発見」があるとやりがいがある。一番喜んだのはサポーターでした。
簡単に「絶滅」と言ってはならないと痛感しました。「採れない」だけかもしれないからです。何千回・何万回調査をしても見つからないままなのかもしれない、と考えておくことは本当に大切なのだと思いました。
今回のシマヨシノボリは、頬の縞模様が少し変わっていることも今後飼育観察しながら確認していこうと思っています。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)