盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
福山市に生息するタナゴ類の捕獲・飼育作戦の3日目です。今日は、サポーターの意見によって秋産卵型の「カネヒラがうじょうじょいる!」場所へ出かけました。丁度婚姻色であるうすい桃色や紫色が観察しただけでもはっきり見え、体長も15cm以上になる美しい大型のタナゴです。
生態系が破壊されないようずっと秘密にしていた場所なのでみんなウキウキしてでかけました。採集方法は釣りです。「カネヒラばかり釣れる」と豪語するサポーターの竿には、次から次へとコウライモロコがかかります。部員たちの竿にもぽつりぽつりとコウライモロコがかかります。たまに釣れるタナゴはヤリタナゴです。
「おかしいのう? ワンドがずいぶん浅くなってしまっとるし・・・」とサポーターの言い訳が始まります。
じっくり観察すると確かにカネヒラの姿はかなり見らケルのですが、エサに飛びついてくるのはコウライモロコなのです。ただ、体長20cmほどもあるヌシのようなカネヒラがなわばりをもつような行動をしているのが見られたことが収穫でした。
参加したメンバー全員、今日は「サポーターのせいで作戦失敗じゃ」とブツブツ不平を言っていました。
あきらめて帰ろうとして、漬け網の中を覗くと、なんと婚姻色のきれいに出たカネヒラのオスが1尾いるではありませんか!
「だれですか? 黙って釣ったのは!」の声かけに、タナゴ釣りビギナーで、カネヒラの婚姻色を見たことのない部員が名乗り出ました。しっかり事前学習しといて下さいね。本当にもう!
タナゴ類の産卵に適した環境は、毎年の出水などが原因でサポーターの意見と同じくらいコロコロと変化していること。
いつも魚採りをするときは、タモ網の中で側面からの形ではあくするが、釣りだと上からの形や動きを観察することになり、立体的なイメージが広がる。
深いワンドが今年の大雨によって流された砂泥でどんどん埋まっている。タナゴ類はどの種も生息しにくくなっていると感じた。
次回から「2012全国こども水フォーラム千葉大会」に参加した5名のそれぞれの分化会でのようすを報告します。
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