盈進中学高等学校環境科学研究部 (広島県)
6月2日毎年行われる「福山市水道展」に参加しました。中四国水質ワースト1を長年記録し続ける芦田川の水が、どのようにしてきれいな水道水になるのかを学ぶためです。
今年は、その目的に加え、支流高屋川浄水施設「見る視る館」の生物飼育展示が、どのように変わったのかを確かめることを大きな目的にしました。というのも、この施設は事業仕分けの影響で昨年10月から土日・祭日は休館となり、土日の見学者のために、飼育生物たちを長年丹念に世話してくださっていた方が契約破棄となったこともあり、私たちは「スイゲンゼニタナゴ」などさまざまな展示物を引き上げることになったからです。私たちは、土曜日の研究活動の拠点を失ってしまい、今大変苦労をしてフィールド調査を続けています。私たちだけでなく、多くの人たちの寄付で展示されていた「芦田川の生物」が約半年を過ぎ、どのように変化していたか報告します。
まず、見る視る館にでかけました。大きな飼育水槽が2つなくなっていました。小さな水槽は、そのまま残っていて、一つずつみんなで覗いていました。あちこちで「あ~」という声が上がりました。
「ムギツクがやせ細ってる!」「ドジョウもスジシマドジョウもじゃ!」「ドンコの水槽、餌かおかしい! 餌に水カビがわいてる!」「土日に閉館して何のメリットがあるんかなあ?」
みんな施設を出るときは、すっかりかたをとしていました。
浄水場では、水のパイロットフィッシュが「コイ」から「メダカ」に変わっていました。理由は、「大きくなるから」だそうです。どちらも水質変化には強いタイプの魚だから、もう少し繊細な淡水魚で調べた方がいいなと先輩たちが言っていました。
福山市水道展に参加して、前から気になっていた見る視る館を見ることが出来ました。平日しか開館をしていないのでなかなか施設の様子を見ることが出来ず、飼育されていた芦田川の魚たちが心配でした。
久しぶりに行ってみてやはり飼育員の方がいないので魚は、病気を持っていたり水が腐っていたりと劣悪な環境でした。また餌も過不足だったり、種類に合う餌ではなかったりと、本当に悔しい思いでした。
浄水施設だから、「生き物は関係ない」と言われればそうかもしれませんが、これまでたくさんの人たちが寄付して作り上げてきた小さな「芦田川水族館」がたくさんの見学者を集めてきたことも事実だと思うし、そこをスパッと切り捨てるのはどうかなと思いました。
また、次回も報告します。
盈進中学高等学校環境科学研究部(広島県)
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