OMRCこどもエコクラブ (沖縄県)
1.「洞窟探検スタート」…ヌチシヌジガマの名前の意味を考えてみよう!
2.「洞窟生活体験」…ライトを消してみよう!人々はどうやって暗い洞窟で暮らしていたのかな?
3.「鍾乳石見学」…天井を見上げると、面白い形の石やキラキラ輝いている石があるよ!
4.「ふり返り」…洞窟内で見つけた鍾乳石にオリジナルの名前をつけてみよう!
洞窟探検隊ということで、ヌチシヌジガマという鍾乳洞へ出掛けました。洞窟内は涼しく、動きやすい気温でした。しかし、探検隊の歩く道は様々な難関が待ち構えていました。一人ずつしか進むことのできない狭い道、天井の高さが1メートルと低い道、岩を渡って進む道など、子ども達は懐中電灯を片手に勇者のように進んでいきました。洞窟内には生き物も棲んでおり、光を照らして生き物を探しました。懐中電灯の光があった為、生き物探しができましたが、昔は暗い洞窟の中でも懐中電灯はありません。なので、ライトを消して暗闇を体験したり、ロウソクで洞窟内を照らして、昔の洞窟生活を感じてみました。光が全くない洞窟では、目が光を吸収できない為、いつまでたっても周りは見えません。そんな中で生活していた人はすごい!という声が子ども達から聞こえてきました。洞窟内には鍾乳石もたくさんあり、様々な形の鍾乳石を紹介して、子ども達にも探してもらいました。そんな中で、子ども達には何かの形に見える石を探して名前をつけてもらいました。子ども達のユーモアなネーミングセンスにはビックリ!脳みそのように見えたということで、『脳みそ石』と面白い名前をつけた子どももいました。1時間以上洞窟探検しましたが、何メートル歩いたかと質問をすると、2000mと答えが返ってきました。しかし、正解はたったの200m!誰も予想していなかったようで、驚いている様子でした。
今回エコクラブで訪れたヌチシヌジガマは人々の命を守った洞窟として有名な洞窟です。戦争中は300人もの人がこの洞窟で暮らし、そんな中でも子どもが誕生したと伝わる洞窟です。洞窟の中には神秘的な鍾乳石がたくさん!自然のままの洞窟なので、素晴らしい景色を見ることができます。しかし、洞窟内は非常に足場が悪かったり、頭を打ちそうな道と危険が伴う道もあります。危ない場所は全員で声を掛け合って怪我なく進むことができました。何年か前に鍾乳石が天井から落ちてきた場所もあります。実際に落ちた顔サイズの鍾乳石を子ども達に持ってもらいました。すると「普通の石より重い!」との声が聞こえてきました。鍾乳石の漢字にある『鍾』も重いという漢字が含まれています。なので、天井にぶらさがっている鍾乳石も、何万年と月日をかけて大きく成長すると、重さに耐えられずに落ちてくることがあります。あとは地震が起こってしまうと、今見ているこの景色も崩れて見れなくなってしまいます。洞窟は永遠の空間ではないことを子ども達も知ることができました。洞窟探検といっても、子ども達はやっぱり生き物が大好き!洞窟内に流れる川をライトで照らして生き物探しに夢中でした。洞窟内に棲む生き物達は目が退化していたり、体の色が透明だったりと見なれない生き物の姿に子ども達も興味津々でした。天井を飛び回るコウモリを、ライトの光だけで探しあてるのも楽しそうでした。
沖縄はサンゴによって作られた地形が非常に多い島です。その為、沖縄では数多くの洞窟を見ることができます。しかしながら、沖縄には太平洋戦争の歴史があり、戦争に巻き込まれ、命を落とした人々がいる洞窟も数多く存在します。そんな戦争時は、人々は昼間は洞窟で身をひそめ、夜になると洞窟から出て食料を探しに出掛けるといった生活を送っていました。私達が使っている懐中電灯は便利なものです。昔はロウソクや豚の脂をひたした布に火をつけて生活していましたが、当時は高価なものであったロウソクは、あまり使うことができませんでした。そんな中で人々は支え合い、約3か月間も洞窟内で暮らしていました。子ども達も学校で勉強はしていますが、実際に洞窟に入ったことがない人がほとんどでした。
鍾乳石を見て自然の素晴らしさを知ることも大切ですが、昔の人々の暮らしを知り、体験することで、沖縄の歴史を伝えていくことも大切だと感じました。
OMRCこどもエコクラブ(沖縄県)
OMRCこどもエコクラブ(沖縄県)
OMRCこどもエコクラブ(沖縄県)
OMRCこどもエコクラブ(沖縄県)