2013.02.13 掲載
こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪
他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★五味 尚生(ごみ ひさお)さん(JECサポーター歴4年)
私が子どもたちを信じると、子どもたちも私を信用してくれるようになり、
今では一緒に楽しく活動できるようになりました。
-サポーターProfile-
■クラブ名:引地川水とみどりの会こどもエコクラブ(神奈川県)
■クラブカテゴリ:近所や地域のお友達/メンバー23名・サポーター5名
引地川水とみどりの会こどもエコクラブさんは、結成5年目のクラブです。
クラブ名にある、引地川を主な活動の場として清掃活動をされています。
また、他の団体主催の生物調査に参加されたり、ビーチクリーンアップに参加されることもあるそうです。
活動中についつい遊んでしまうメンバーも…とのことですが、そんなメンバーを温かく見守っている五味さんにお話をお伺いしました。
2003年に近所の大人3人で引地川の清掃を始め、翌年団体として「引地川水とみどりの会」が設立されました。当初は参加される大人の方が自分のお子さんを連れてきて、親子一緒に清掃活動を行っていましたが、「子どもたちが清掃活動を通じて、自分たちで環境活動について独自に取り組む方法はないか」と考え、4年後の2008年、「引地川水とみどりの会こどもエコクラブ」を設立しました。
当初はごみ拾いなどの清掃活動が中心でしたが、同じ引地川で活動されている他団体主催の生物調査などのイベント、地元コミュニティFM局への出演、2011年4月からはWebからこどもエコクラブの活動報告を始め、近年はビーチクリーンアップや市民活動交流フェスタへの出展など、少しずつ子どもたちの活躍の場が広がってきました。メンバー23名のうち、約3分の2が小学生、残りの3分の1が中学生・高校生です。男子が約6割、女子が4割くらいの比率です。サポーターは5名ですが、子どもと一緒に参加される大人の方もサポート役に回って頂いています。
【FMやまと出演】 【カッコーフェスタ(活動交流フェスタ)の集合写真】 【ビーチクリーンアップ】
1回の活動が3~4時間と長く、さらに1km以上川の中を歩くので、さすがに後半になると飽きてしまいグダグダになることが多いですね(笑)ザリガニや魚を追ってみたり、トンボを追いかけたり...しまいには泳いでしまったり、靴のままぬかるみの中に足を突っ込んで騒いでみたり、よく脱線しています。それはそれで、活動を通じて引地川の表情に目で触れ、肌で感じて体験する貴重な機会にもなりますし、この時、この場所でしか出来ない経験が大切と考えています。
活動の当初から、地元の「草柳自治会」さんにご協力頂き、活動の拠点となる場所(自治会館)や清掃活動に必要なリヤカーなどの資機材を提供していただいています。初期の頃は通りがかりの人に「川の中で何しているんですか?何か落としたんですか?」なんて言われたこともありましたが、今では「ご苦労様」「綺麗になりましたね」とお声をいただくことも多くなり、大きな励みになっています。冷たい飲み物を差し入れして頂いたりしたこともありますよ!
子どもたちは、川の中だけではなく、道路や公園に散乱しているゴミも気にするようになったようで、自主的にゴミを拾ってくれる子もいます。ランドセルの中にレジ袋を忍ばせておき、学校の帰りにゴミを拾いながら帰ってくるのを近隣の方が見つけ学校に連絡されたようで、学校から私にお礼の連絡が来たときは本当に嬉しかったです。予想もしていなかった子どもたちの嬉しい行動にただただ感激しました。自治会を始め、近隣や学校関係、行政の方から頂いた応援のおかげで、ここまで活動が継続できたと、感謝しております。
1つ1つの活動を細かく振り返れば、悩んだり困ったことがあったかもしれませんが、大きな問題にならないうちに解決してしまおう、と心がけているので、特にありません。むしろ思い起こせば楽しいことばかり思い浮かびます。強いて言えば、エコログをなかなか書いてくれないことでしょうか(笑)
クラブの活動に関しては、コーディネーターである大和市環境総務課担当の方が、話を聞いてくださったり、アドバイスを下さったりして、市と密接で良好な関係を継続できています。助かります。
実を言うと以前は子どもが苦手でした。私の家庭には子どもがいないので、子どもたちと触れ合う経験がいままでになく、何を話せばいいのか、どうしたら私についてきてくれるのか、最初の頃は子どもに対して強い緊張感を持ちました。まずは子どもたちの行動を一人ひとり観察し、話からどんなことに興味を持っているのか、どんな悩みを持っているのか考え、一人ひとりそれに合わせて勇気を出して会話をして、少しずつ子どもたちとの関係を築いてきました。私が子どもたちを信じると、子どもたちも私を信用してくれるようになり、今では一緒に楽しく活動できるようになりました。初めて来てくれる子どもとも緊張せずに話せるようになりました。
「地域の街や川は自分たちが綺麗にしているんだ」という自覚を持った子どもたちが大人になり、今度はサポーター役に回って次世代の子どもたちと一緒に活動する、そんな将来を夢見てサポーターを続けています。
年齢差はありますが、子どもたちの基本的な観点や取り組み方はさほど差異はないと感じています。イベントの企画には対象年齢を絞らず、小中学生から高校生・大学生・大人の方すべてが楽しめ、交流できるような場を心がけています。中高生のお兄さん、お姉さんが小学生の面倒を見たりもしています。
また活動中の事故については、川の中での活動ですので、傷害保険・賠償責任保険の加入はもちろん、特に安全には留意しています。毎年シーズンの最初にサポーター、経験のある子どもたちと川の中に入り、雨水管の出口、深みなどの危険箇所、緊急時の避難場所等を明細地図に書き込み、活動の安全マニュアルとして活用しています。また活動中は常に人数を確認し、子どもたちから目を離さないように心がけています。メンバー同士も危険な箇所は「そこは深いから危ないよ」と注意し合うようにしています。
【安全確認】 【清掃活動のようす】 ~シーズンの最初に、河川安全調査をしています~
【清掃活動のようす】
自分も楽しめ、子どもたちも楽しめるような活動を選んで進めていくのがよいかと思います。サポーターが苦痛を感じるようであれば、子どもたちも楽しめませんし、つらい思い出ばかりが残ってしまうでしょう。あれもしたい、これもしたいとは思いますが、身の丈にあった、身近で余裕のあるイベントから考えて頂けたらよろしいかと思います。そうすれば子どもたちが友達を呼んできてくれたり、サポーターになる方も少しずつ自然に集まってきます。他の団体さんが主催されているイベントに参加されるのも良いと思います。
活動5年目を迎え、「ホップ・ステップ・ジャンプ」の最初の「ホップ」の段階にようやく来た、と実感しています。未完成の部分も多いですが、子どもたちと一緒に少しずつ完成させて行きたいと考えています。
今回初めて「壁新聞」に応募したのをきっかけに、6年目、7年目...と「ステップ」に向けて進んでいきたいと思っています。
応援よろしくお願いします!
「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪
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プログラムをご紹介いただいた方は、こどもエコクラブ粗品を差し上げます。
皆様からのたくさんの声(ヴォイス)を、お待ちしています!