2012.12.17 掲載
こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪
他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★山川 栄樹さん(JECサポーター歴7年)
こどもエコクラブとしての活動も、
自然と人とのかかわりを見つめるという考え方で取り組んでいます。
-サポーターProfile-
■クラブ名:山川ファミリー(滋賀県)
■クラブカテゴリ:家族・親族のクラブ/メンバー4名・サポーター2名
山川ファミリーさんは、今年で登録7年目となるクラブ。
滋賀県の魅力を子どもたちに感じてもらいたいと思い、天体観測や水質調査、田植えなど、
1年を通して、様々な活動をされているクラブです。
現在のメンバーは中2の長女、小6の二女、小4の三女、小2の長男の4人。子どもたちの父親と母親がサポーターとしてクラブを引っ張ってきました(母親は残念ながら2012年9月に天国へ旅立っています)。滋賀県に移り住んで5年余り経った平成18年、小学2年生だった長女をはじめ、4人の子どもたちに滋賀県の色々な魅力を感じてもらいたいと、琵琶湖博物館、能登川博物館、栗東自然観察の森の自然観察会などに積極的に参加するようになりました。さまざまなスタイルで自然環境とかかわる活動を行っている人がいるこどもエコクラブの活動に加わることで、目の前に広がる豊かな琵琶湖と共にどのように暮らしていくべきなのか、その方向性を探りたいと思ったのがクラブ結成のきっかけだったと思います。
琵琶湖、山、川、田んぼ、畑、あるいは、自分の家の小さな庭、…目の前にあるこうした自然環境とどうかかわりながら生活していくのか、こうした自然環境の恵みをどう守りどう活かしていけばよいのかを常に考えながら生きて行って欲しいと思っています。したがって、こどもエコクラブとしての活動も、自然と人とのかかわりを見つめるという考え方で取り組んでいます。
実際のところ、さあこれからエコクラブの活動をするぞ…と意気込んで活動したことは一度もありません。結果的に自然と人とのかかわりをわずかでも感じることができたとすれば、それをクラブの活動と考えてよいと思っています。琵琶湖は、私たち人間の生活とかかわりを持つ中で価値をもっている自然環境の象徴的存在です。したがって、その現在の姿をよく知ることはすべての基本になると考えています。
また、田んぼや畑は、こうした自然とのかかわりのなかで私たちがその恵を享受する場であり、そこで作物を育ててみることは、自然とのかかわり方を実体験することになります。さらに、私たちが田んぼや畑をどのように利用しているかによって、そこに棲む生き物の種類も変わってきます。田んぼの生き物を観察することで、自然と人とのかかわりを考えていけるのではないかと思っています。木々や農作物の栽培、生き物の採集といった活動は、子どもたちも楽しく取り組むことができます。そこから、自然と人のかかわりを理解するまでにはもう少し年数が必要かと思いますが、とくに森を育てる活動は数年、数十年という年月がかかるため、大人になって子どもの頃の活動を振り返ってもらうことができるよい活動だと思います。
活動に興味があって集まってきた子どもたちだけで構成されているクラブとは違って、興味や性格も違う自分の子どもたちのクラブなので、全員を特定の活動に参加させるのは難しい面があります。また、サポーター自身本業が忙しく、活動を企画することができない時期も何度かありました。しかし、結果的にエコクラブの活動と見なせるものがいくつか出てくればよいと気楽に考えて切り抜けられるのも、家族クラブの良いところだと思います。
正直なところ、子どもたちを巻きこんでサポーターである自分自身がいちばん楽しんで活動しているのではないかと思います。この7年間の活動を通じて、自分が住んでいる滋賀県の自然環境についてさまざまな発見がありました。滋賀県に住む以上、1日1回は琵琶湖に感謝しなければならない、と言われたことがあるのですが、その意味が少しずつわかってきたような気がします。子どもたちが本当にこの言葉の意味を理解してくれるまで、サポーターとして活動を続ける必要があるように感じています。
手前味噌のような言い方になって恐縮ですが、父親として子どもたちが小さい頃から一緒に活動する時間を多くとってきたことが、今のサポーターとしての活動のベースになっているように感じています。また、コーディネーター的な役割に徹して、子どもたちの興味を実現してくれる活動をうまくみつけて、一緒に参加することもポイントだったように思います。私たち家族にとっては、琵琶湖博物館がそうした活動の主要な舞台になっています。琵琶湖博物館には琵琶湖の自然環境や湖と人とのかかわりを研究されている学芸員の先生が多数おられますが、こうした先生方と一緒に活動する機会を作れたことは、私たちのクラブにとっては大きな意味があったと考えています。
すべて自分たちだけでやろうとすると、長続きしません。他の組織が主催する活動に積極的に参加すればよいと思います。色々な人、組織の力を借りながら、息の長い活動になるように気楽に進めて行くのがよいと思います。
子どもたちの年齢が上がるにつれて、少しずつ興味の方向が変化していくでしょうが、無理に引き止めることはせず、これまでに培ってきたことを大切にしながら、子どもたちの興味にあった活動をみつけながら息長く進めて行きたいと思います。
「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪
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