2012.02.16 掲載
こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪
他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★子どもに合ったことを子どもに合ったやり方で進めていけば、結果は後からついてくると思います。
- サポーター0Profile –
■クラブ名:岐阜工業高校 化学研究部 (岐阜県)
■クラブカテゴリ:学校のクラブ/メンバー15人・サポーター3人
岐阜工業高校 化学研究部さんは、高校1年生から3年生までの高校生がメンバー、顧問の古家先生がサポーターのクラブです。研究発表や、小中学校への出前講座など、多岐にわたる活動をされているクラブです。(メンバーのみなさんの活動中の表情がとても生き生きとしていて、素敵です!手作りの消しゴムのお写真も必見です☆)
■クラブのメンバーとサポーターの構成・どんなクラブでどんな活動をしているかご紹介ください。
基本的には学校の部活動の一環として活動しているため、メンバーは部員、サポーターは部顧問です。場合によっては部員以外の生徒や、卒業生が参加することもあります。
活動は大きく分けると、研究開発活動、資格取得、啓発活動の3つです。研究開発活動では、化学技術科の特色を活かして、環境に関わる研究を化学的な立場で進め、研究論文コンテストなどで発表します。現在取り組んでいる研究は、環境ホルモン等を含まない環境に優しい消しゴムの開発・天ぷら油の再生・廃棄割り箸を使った鉛筆づくり・外来雑草からの紙づくり・エコエネルギーの開発などです。資格取得では公害防止管理者などで、今年度は、メンバーの1名が水質4種公害防止管理者、2名が甲種危険物取扱者、12名が乙種全類危険物取扱者、6名がISO内部監査員などを取得しました。また、3月に環境計量士に挑戦するメンバーもいます。啓発活動では、開発したエコ消しゴムなどの制作体験を通した活動をおこなっています。小中学校への出前講座や地域のイベントなどに参加したり、地域の公民館と連携した学校開放講座の開催などです。
小学校から講座のオファーが増えてきています。
できる限り生徒主体で活動に取り組んでもらうように心がけています。研究開発は、なかなか成果は現れない地道な活動ですが、研究発表を目標に、こつこつと取り組んでいます。研究発表で入賞すると努力が報われ、自信がつく様子が顕著に現れます。資格取得は、取得した資格が就職や進学に活かせるので、目標設定のしやすい取り組みです。メンバーがお互いに教え合ったり競い合ったりしながら取り組んでいます。啓発活動では、小中学校への出前講座を生徒主体で進行するようにしています。1年生は最初は緊張するようですが、回数を重ねるうちにコミュニケーション能力が向上し、2年生になるとほぼスムーズにこなせるようになります。出前講座などで小さい子どもたちと対応している場面では、みんな楽しそうに取り組んでいます。
研究発表で最優秀賞を受賞した時です。高校生が子どもとふれあいながら教えます。
サポーターはあくまでもサポーターなので、できる限り生徒自らの発想を大切にするように気を付けています。時にはイライラ・ハラハラすることもありますが、ぐっとこらえて・・・
悩みとしては、私たちのクラブは学校組織の中に位置しているので、組織の中での活動に制限されることです。組織を逸脱した取り組みはできないので、気をつかいながら活動しています。
指導者は子どもたちの力を信じてがまん強く取り組むことではないでしょうか。ティーチングよりもコーチングの方が有効だと思います。また、子どもたちはそれぞれ違った個性・能力を持っています。指導者はその個性・能力に気づき、その個性・能力に合った対応がたいせつだと思います。みんなが同じことをやるのではなく、子どもに合ったことを子どもに合ったやり方で進めていけば、結果は後からついてくると思います。結果を急がないで、励ましながら。
出前講座や学校開放講座では、最後に「環境クイズ」をします。勝ち残った人には豪華!?消しゴムプレゼント。親子で楽しめるのも良いですね。
環境活動は以前から取り組んでいましたが、こどもエコクラブには対象が高校生まで拡大されたときからの参加です。全国の活動が把握できることは視野を広くすることに役立っていると感じています。
環境カウンセラー・日本化学会・ESD-Jに所属しているため、取り組みの一環としてサポーターを継続しています。
前任校が公害を経験した四日市市にあったこともあり、十数年前から県の環境学習情報センター等との連携をおこなってきました。その後、博物館などの生涯学習施設・浄水場・県や市、学校間では幼稚園から大学、NPOやサークルとも連携したことがあります。一つの連携が連鎖反応的に次々とつながっていきました。
こどもエコクラブなどを通していろいろな情報やつながりを確認することで、視野の広い取り組みが可能だと思います。何かを始めれば、次の何かも始まります。身近なつながりは、遠くへとつながります。一つの失敗はたくさんの成功に結びつきます。まずスタートしましょう。
子どもたちを対象とした活動であるため、子どもたちの成長に伴う問題も工夫していく必要があります。クラブを卒業していく子ども、入ってくる子どもが繰り返されるわけですが、特に卒業していく子どものフォローが不十分であるように感じています。持続可能な活動とするには、一時期だけの取り組みではなく、一生の取り組みになることが望まれます。その一環として、卒業生とのコラボを進めています。今年度は、東日本大震災への取り組みや(卒業後ユネスコで活動している卒業生)、地元の市主催のイベントに卒業生(土日のイベントなので卒業生も集めました。)と共に取り組みました。今後も関わった人たちが継続的に取り組めるシステムの構築を考えたいと思っています。
「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪
タイトルを「リアルヴォイス」とし、ぜひ全国事務局までメールをお寄せください。
プログラムをご紹介いただいた方は、こどもエコクラブ粗品を差し上げます。
皆様からのたくさんの声(ヴォイス)を、お待ちしています!