2015.01.30 掲載
こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪
他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★二又 奈緒美(ふたまた なおみ)さん (JECコーディネーター歴2年)
地域の団体や事業者と協力することで、
より地域の特色に応じた活動ができるようになると思います。
-コーディネーターProfile-
■都道府県:佐賀県くらし環境本部 環境課
佐賀県は、日本における稲作発祥の地のひとつといわれているほか、弥生時代の集落跡である吉野ヶ里遺跡をはじめとした古代の遺跡が多く存在することで有名です。「ストップ温暖化」県民運動推進会議をつくって地球温暖化防止に県を挙げて取り組んでいるほか、日本三大松原の一つである虹の松原など、美しい自然景観の保全にも力を入れています。
今回は佐賀県くらし環境本部環境課の二又奈緒美さんからお話を伺いました。
佐賀県では、平成25年3月に、「環境を考えて行動する人づくり」を目指して「佐賀県環境教育等基本方針及び行動計画」を策定し、平成25年度から27年度までの3年間で実現を目指す具体的な指標を設けています。
「こどもエコクラブ会員数1,800人」という目標もその中の指標の1つです。
会員数の増加に向けた具体的な取組としては、平成25年度に、県内のすべての幼稚園、保育園、小中高等学校に、先述の基本方針及び行動計画についてお知らせすることと併せて、こどもエコクラブの紹介パンフレット等を送付しました。
また、幼稚園の先生や保育園の保育士さん、小中学校の先生方を対象に行う環境教育研修会の場でこどもエコクラブへの参加を呼びかけたり、地域で環境保全活動や地球温暖化対策等の知識の普及活動を行っていただく環境サポーターを派遣する事業等を通じて、こどもエコクラブのご紹介をしています。
目標達成の見通しですが、平成24年度には1,293人だった会員数が平成26年12月末現在で1,661人になり、今のところ順調に伸びていると思います。今後も様々な機会や場面を捉えて積極的なPRと丁寧な情報提供に努め、目標年度である27年度末の達成を目指し、頑張っていきたいと思います。
【広報用の概要版パンフレット】
☆佐賀県環境教育等基本方針及び行動計画についてはこちらをご覧ください。
助成金は、子どもたちが広く環境に関心を持ち、環境保全活動に参加する能力を育成することを目的とした様々な活動が対象となっています。県内のクラブは、幼稚園や保育園、小中学校、地域の子ども会等の単位で活動されていることが多く、近年の実績としては、以下のような活動がありました。
○幼稚園や保育園 :野菜や緑のカーテン作り、オリジナルエコバック作成、竹ぽっくりづくり(竹害学習)等
○小中学校 :一人一鉢運動や校庭緑化、地域清掃等
○地域の子ども会等:リサイクル活動や有機肥料作り、生物観察や自然エネルギーの学習活動等
☆助成制度についてはこちらをご覧下さい。
平成15年にマックスバリュ九州株式会社様の佐賀県内の店舗に、こどもエコクラブに対する黄色レシート投函ボックスを設置していただいたことをきっかけに、翌年から寄贈いただくようになりました。
「イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン」は、「エコロジー(環境)」と「ローカル(地域還元)」をテーマにイオングループが地域への貢献活動の一環として取り組むキャンペーン活動です。
毎月11日の「イオン・デー」にレジ精算所で黄色いレシートを受け取ったお客様は、応援したいボランティア団体等を選択し、店内に備え付けられた各団体のボックスにそのレシートを投函します。投函されたレシート金額の1%に相当する品物がイオングループから各団体に寄贈されます。
☆「イオン幸せの黄色レシートキャンペーン」の詳細については、こちらをご覧ください。
マックスバリュ九州株式会社様よりお知らせいただいた投函されたレシート金額の1%の金額をもとに各クラブの希望を直接お伺いし、マックスバリュ九州株式会社様と相談して物品を選んでいます。クラブのメンバー数を勘案し、できるだけ各クラブの希望する物品を選び、配布できるようにしています。
(贈呈式の様子)
(平成26年度の贈呈品(一部))
☆平成26年度の贈呈式詳細についてはこちらをご覧ください。
地域で環境保全活動に取り組まれている市民社会組織(CSO)や事業者の方々のご協力を得ることで、その地域の特色に応じた環境活動ができるのではないかと思います。
主に地域の環境保全活動に取り組まれていた団体さんが、こどもエコクラブと一緒に活動されることで、地域の子ども達の環境教育に参画されるようになったり、先述のマックスバリュ九州株式会社様のように、各クラブの活動の励みになるような直接的な支援をいただいたりすることで、各地域でのクラブの活動や環境教育が盛り上がりつつあると感じますし、それが会員数の増加にもつながっています。
【地域で活動するCSOと一緒にオリジナルエコバック作りを行ったクラブ】
県内のクラブは、幼児期や小中学生の活動が主となっているのですが、各クラブの活動内容を聞かせていただくと、日常生活の中で自然と地球温暖化対策になる省エネや環境保全活動である地域緑化や清掃等が行われており、「エコ」活動は特別なことではなく、例えば資源などを無駄にしない“もったいない”の心を育むことや、住んでいる地域への愛情がベースになる、生活の一部だという感じがします。
私はまだまだ意識してエコに取り組んでいる部分が多いのですが、子どもたちのように当たり前にエコを実践するようになりたいと思います。
冒頭にあった会員数を増やすという目標がありますので、できるだけ効果的な広報を行っていくにはどうしたらよいかということは常々考えています。
チラシ等の配布という広く浅い情報提供から、説明に直接伺うという狭いけれど深い情報提供まで、いろいろと試行錯誤はしていますが、やはり対面でお話しするのが一番効果的です。ただ、広報手段はいずれも一長一短あり、上手く組み合わせることが必要ですので、これからもいろいろなことを試していきたいと思います。
【募集チラシ】
自分自身が実践できていないので、自戒の念を込めてなのですが、できるだけクラブの活動を直接見ることが大切だと思います。もちろん、電話でお話を伺ったり、メール等により写真を拝見させていただくことである程度情報は伝わるのですが、やはり現場で活動を見る感動はまた違うと思います。
「たまには活動ば見に来てよ!」とのありがたいお誘いをいただきながら、事務仕事に追われていて、なかなか現場に出ていけないのがコーディネーターとなった当初から現在までの一番の悩みなので、今後は、できるだけ現場に出向き、活動の様子を直接見せていただきたいと思います。
佐賀県では、環境教育のツールとして、こどもエコクラブ活動助成事業や環境サポーター派遣事業、環境学習活動助成事業、環境教育研修会、環境副読本の作成・配布、環境教育教材の貸出等を行っています。また、夏休みの時期に合わせ、子ども向けの環境イベントである「環境展」も開催しています。
それぞれの取組や制度が単独のものになるのではなく、それぞれを関連させることによって、もっと幅のある環境教育につなげることができればと考えているので、是非多くの方々に御利用いただきたいですし、利用に際し分からない事などがあれば、いつでもお気軽にお尋ねいただければと思います!
【平成26年度 環境副読本】
【環境展の様子】
☆佐賀県の環境施策の詳細については、こちらをご覧下さい。
「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪
タイトルを「リアルヴォイス」とし、ぜひ全国事務局までメールをお寄せください。
プログラムをご紹介いただいた方は、こどもエコクラブ粗品を差し上げます。
皆様からのたくさんの声(ヴォイス)を、お待ちしています!