2012.08.08 掲載
こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪
他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★岩野 順子さん(JECサポーター15年)
同じものを見てもちがうことを言う子たち。
「それでいいのよ。」「自分の考えをちゃんと言えてえらいね。」といつも感心しています。
-サポーターProfile-
■クラブ名:グリーンキッズ(兵庫県)
■クラブカテゴリ:近所や地域のお友達/メンバー18名・サポーター12名
グリーンキッズさんは、幼児から中学3年生まで、幅広い年齢のメンバーで構成されているクラブです。生ごみの堆肥化をご家族ではじめられたことが登録のきっかけとなり、今では近所や地域のお友達でいろいろな活動をされています。岩野さんがメンバーや環境に向けている真摯で温かいお気持ちが、長年の活動に繋がっているように感じられました。
メンバーは、幼児4人、小学生(1~4年)11人、中学生3人です。サポーターは12人で、クラブを卒業したOB 3名もメンバーをサポートしています。
まず第一に、ケガをしないように注意しています。毎週木曜日に定例活動している自然観察では、考えられうる危険なことを注意するよう事前に伝えています。
悩んだり、困ったりしたときにはメンバーと一緒に考えます。メンバーからいろいろな意見を聞き、また、メンバーから励まされたりすることもあり、「問題を解決」というよりメンバーと一緒に乗り越えてきています。
定例の自然観察では、いろいろなものを見つけて楽しむ子、何もない・つまらないとふてくされる子、友達と遊ぶ子、お手伝いをする子(観察場所で作っている腐葉土の温度測定など)。さまざまです。話しかけてきた子の話は、「へえー。そうなの。」「ウンウン」と相槌を打ちながら、一人ひとり全て聞いています。同じものを見てもちがうことを言う子たち。「それでいいのよ。」「自分の考えをちゃんと言えてえらいね。」といつも感心しています。
「できることからはじめよう」、これは、最初に家族で登録した時のキャッチフレーズです。初めは、生ゴミの堆肥化を中心に活動しました。2年後、地域の子どもたちにも呼びかけたところ、人数が増えて「グリーンキッズ」として活動を継続しました。自然から離れた生活を送る子が多かったので、自分のために、地球のために、生きていくためになにができるかを子どもたちといっしょに考えたり、メンバーのためにどんな活動が良いのか、どういう関わり合い方をすれば良いのかということをサポーターとして常に考えるようになりました。私個人ではものを大切にすること、また、植物、特に樹木に感謝する思いが強くなりました。
この15年、活動をやめようと思ったことは何度もあります。そのたびに、そのときのメンバーから「どうして?」、「いっしょにしよ!」と言われました。そう言ってくれる子がいる限り、こどもエコクラブの活動を続けていこうと思っています。
コツや秘訣があったら教えてもらいたいくらいです(笑)。私は自分の知りたいこと、やりたいことを中心に活動しているので。
こどもエコクラブの窓口である市役所のコーディネーターさんにいつも相談しています。顔見知りになると、市が行う環境パネル展などの環境イベントにお誘いいただくこともあり、そこでは活動報告を出しています。
ある日の定例会終了後、帰るときに、「自分に出来ること頑張ろうね。」と声かけをしました。するとひとりの小1の男の子が、「どうせやったって温暖化はすすんでるんやんか。」といいました。そのメンバーに私は「やらずに言うな。」とまず怒りました。「おとながしたのになんでぼくらがせなあかんねん。」といわれ、「…ほんとにね。今の状態変えたいからいまからせなあかんねん。」と答えました。続けてその子から、「じゃあさじゃあさ、なんで岩野さん、何の得にもなってへんのにエコしてるの?なんでサポーターなんかやってるの?」といわれて、「私があなたたちの年齢の時は遊ぶ場所もあったし、空気もきれいだった。あなたたちが大きくなったときにマスクをしないといけないような、酸素ボンベ背負わなきゃいけないような空気にしたくないから。」と答えました。よっぽど迫力があったのかその子はなにも返事しませんでした。後日、他のメンバーがその話をし、そのとき、「今気をつけないと、飲めない水や作物のとれない土になっちゃう。だから、できることをしようね。」と話しました。
メンバーOB3名は今年はわが子だけです。去年まではわが子の友達もいました。遠くの大学に進学したり、就職したので今年は依頼しませんでした。わが子たちは「しゃあないなあ。」と手伝ってくれています。今年外した2人は「手伝って。」と依頼すると、「いいよ、出来るときだけね。」と快諾してくれていました。サポーターだったとき、行事の手伝いを依頼した時に期末試験だということが分かり、こちらから断ったこともありました。学生なのでまず試験に取り組んでほしいと思ったからです。「できるのに・・・」とは言われましたが。年に1回来るか来ないかという年もありました。参加した時のメンバーとの交流、「楽しかった。」とは聞いていませんが、役に立ったという満足感はあったのではないでしょうか。現在もメンバーOBの保護者のサポーターさんは「小さい子と接していると楽しい。環境の勉強もできてうれしい。」とおっしゃっています。
まずはご自分の興味のあることを中心に活動していくと良いと思います。「いそぎすぎない」「あせらない」「結果を要求しない」「病気をしない」「ケガをしない」等を心がけて、自分を大切に活動を進めていくことが大事だと思っています。
私たちのクラブでは、「自然を大切に 自分を大切に」のスローガンをかかげています。メンバーが、『もののいのち』をいただいて生きていること、さまざまなもの(人も含めて)に支えられ生きている、そして自分もまた支えていることに気づき、自分だけでなく全ての命をつないでいってくれますようにと私はいつも祈っています。
「がんばらない、無理しない、あきらめない」の「3ない」をモットーに活動を続けていきます。
「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪
タイトルを「リアルヴォイス」とし、ぜひ全国事務局までメールをお寄せください。
プログラムをご紹介いただいた方は、こどもエコクラブ粗品を差し上げます。
皆様からのたくさんの声(ヴォイス)を、お待ちしています!