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◇日本における哺乳類学の始まりと発展
日本の哺乳類は、今から約200年前に外国人によって初めて研究されました。その後、明治時代になると日本人の専門家が登場し、1920年代には哺乳類の分類も進められます。1923年、日本で初めて哺乳類の学会が発足しますが、哺乳類研究が本格化するのは戦後のことです。まずは我が国における哺乳類研究の歴史を先人たちに注目して振り返ります。
◇科博と哺乳類学
日本の哺乳類学の歴史において、科博は標本の集積と啓蒙普及に重要な役割を担ってきました。ここでは科博が誇る哺乳類コレクションの時代的変遷を概観しながら、哺乳類学とともに発展してきた標本の製作技術についても紹介します。
◇哺乳類学の現在とこれから
第二次世界大戦以降、科学技術の進展と、私たちの自然環境への関心が高まってきたことにより、哺乳類の研究分野も多様化してきました。先人たちから受け継がれてきた哺乳類学はこれからどこへ向かうのか。その未来を見据える博物館の取組みを紹介します。