武蔵野東小学校エコクラブ (東京都)
東エコクラブは善福寺自然かんさつ会の皆さんのご指導のもと、善福寺公園で行われた「こも開きと冬の鳥」観察会に参加してきました。
こも開きのこも(菰)とは、松の木につく害虫マツケムシ(成虫マツカレハの幼虫)をとりのけるために巻かれた藁(わら)で編んだむしろのことで、江戸時代の昔から行われているものだそうです。マツケムシは夏から秋にかけて松の葉を食べ、秋には幹を降りて樹皮の割れ目や落ち葉の中で冬を過ごします。春にはまた幹に登って葉を食べてしまうので、11月頃に幹の地上2mほどの高さにこもを巻きつけ、温かく過ごせる藁の中に潜んでいるマツケムシを退治するために、春先に開いて外すそうです。ただ、こもを外す時にマツケムシを餌とする益虫(ヤニサシガメの幼虫=マツケムシの天敵)も一緒に捕られてしまうので、最近はこもを巻かないようにする動きもあるそうです。では実際に、善福寺公園のコモの中にはどんな虫が潜んでいるのか、調べてみましょう、という観察会で、善福寺公園サービスセンターの協力を得ての観察会でした。
善福寺公園に棲む昆虫類や冬鳥の観察をしました。一年中同じ地方に留まる留鳥と、季節に応じて移動する漂鳥の違いや特徴などについて教えていただきました。この日はこげらがカマキリの卵を食べている珍しいシーンを観察することもできました。直前にカマキリの卵を観察していたので、子ども達からは「かわいそう」という声も聞こえましたが、鳥たちもまた生きるために一生懸命であることを学びました。観察会の最後にはグループごとに感想を言う時間もありましたが、東エコクラブは積極的に発表していました。指導員の方からは「あの鳥たちの餌になっていたカマキリの卵は、どのくらいが成長するのでしょうね?」という投げかけもありました。
A~Gグループに分かれて観察していった結果はマツケムシ(マツカレハの幼虫)が1匹(昨年33匹・一昨年20匹)、ヤニサシガメが81匹(昨年126匹・一昨年58匹)、その他の昆虫が13匹(昨年15匹・一昨年24匹)、クモが125匹(昨年131匹・一昨年54匹)、全部で220匹(昨年305匹・一昨年156匹)の昆虫を観察することができました。参加人数によっても違ってくるので一概に比較はできませんが、だいぶ変化してきているようにも見受けられます。
武蔵野東小学校エコクラブ(東京都)
武蔵野東小学校エコクラブ(東京都)
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