南三陸少年少女自然調査隊 (宮城県)
前半パートで、子ども達がそれぞれ採水・サンプリングした環境DNAの解析結果を公表し、活用センターの生物標本との比較を行いました。さらに、採水場所毎に寒流と暖流どちらに適した魚が多いかを魚の写真を使って調べ、大きな地図の上にはり出して、何がわかるかをみんなで考えました。
後半パートでは、東京都の「日本科学未来館」、福岡県の「まもるーむ福岡」とオンライン上で交流し、互いの環境DNA調査結果を共有しました。
自分達で調べた環境DNAの結果を見て、少ない海水からこんなにたくさんのDNAが出るのかと驚いている様子でした。生物標本との比較では、手元の一覧表とにらめっこをしながら、標本瓶のラベルに同じ名前の魚がいないか、一生懸命に探していました。東京都・福岡県とのオンラインによる3地域の結果共有では、それぞれの海の違いや共通点に興味津々な様子でした。
・冷たい水の魚にギンポ類が多い。
・名足漁港でのみ、カツオやメカジキなどのおいしそうな魚のDNAが多く出ている。
・熱帯の海の魚が少ない。
・全体的に寒暖両方にいる魚が多い。
・なぜか志津川湾の南側ではなく北側の方に暖かい海の魚が多い。
・冷たい海の魚は、体の形が似ている。
南三陸町周辺の海は、暖流(黒潮と津軽暖流)と寒流(親潮)がバランスよく混じり合う日本有数の漁場です。多種多様な海洋生物が暮らす海ですが、近年の地球温暖化や海流の流れの変化により、その様相も年々変わってきています。今回の調査をきっかけに、子ども達にも身近な海の生物多様性やその変化について考えてもらえるきっかけになればと思います。
※この活動は、船の科学館「海の学びミュージアムサポート」の支援を受け、環境DNA学会の事業として行われています。
南三陸少年少女自然調査隊(宮城県)
南三陸少年少女自然調査隊(宮城県)
南三陸少年少女自然調査隊(宮城県)
南三陸少年少女自然調査隊(宮城県)