2011.07.12 掲載
こどもエコクラブに関わるサポーター・コーディネーターさんたちが、こどもエコクラブのサポートやコーディネートを通じ、どんな活動プログラムを行っているのか、またどんなことを感じているのかそのリアルな声をご紹介します♪
他のサポーターさんやコーディネーターさんのご意見は、クラブをサポートする側にとって大変興味深いものかと思います。このコーナーがクラブに関わる多くのみなさんにとって取り組みのヒント・今後の活動の充実のための参考となって、どんどんクラブが元気になりますように★■子どもたちを活動に引きつけるコツがあればおしえてください。
サポーターが子供たちをひきつけるのでなく、活動の対象となる素材が子供たちをひきつける、と考えています。例えばクロロの場合は、毎月住んでいる団地の敷地の中で「生きものさがし」をしていますが、季節ごとに出会う花や草や虫や鳥が主役になって子供たちと遊んでくれます。また、子供たち同士が学年を超えた活動仲間として群れあって遊ぶ、ということそのものが楽しいのではないでしょうか。
サポーターができるのは、そのような場を作っていくことだけで、場を通じて自然の仕組みのメッセージが直接子供たちに伝わればいいな、と思っています。
■サポーターとしての活動を継続されている理由・活動を充実させる秘訣などがあれば是非教えてください。
自然観察や生きもののつながりの保全活動は私にとってはライフワークのようなものですので、今後も生きものが好きな子供たちが地域にいる限り続けていきたいと思っています。ただ、長く続けるにはあまり頑張り過ぎないことも大事だと思います。
私もクロロがスタートしたころは、毎回自然観察のテーマを決めて、教材やワークシートを用意して準備をしたものですが、会社勤めのボランティアにはそれが重荷になってくることもあります。
あるとき、準備が間に合わなくて、子供たちとただのお散歩をしたところ、とても楽しい時間になって、子供たちは、誰かに教えてもらうよりも、自由に何かを見つけることの方が好きだということがわかりました。それ以来、楽しさやサプライズは準備するものでなく、出会うものだと割り切るようにしています。
■地域での関係団体などと協力・連携いただくことはありましたか?あった場合はそのきっかけを教えてください。
まず、団地の管理組合に理解を求めて、秋に花をつける在来の野草が夏の草刈で一斉に刈られてしまわないような配慮をしてもらっています。
また、近くの水辺でホタルの生態と観察マナーを啓発する紙芝居を上演する時はホタルの保護団体と連携したり、湿地や田んぼの管理をしているグループからは田植えや稲刈りを体験させてもらったりしています。
きっかけというよりも、サポーターの地域でのいろいろな活動の中で、クロロのことも理解してもらえるように日頃から心がけているということでしょうか。
■こどもエコクラブを通して、自身が変化したことはありますか。
こどもエコクラブだけでなく、会社勤めの傍らに環境保全ボランティアを長くやってきて、
自分を複数の視点で客観視できるようになったかもしれません。職業人としての平日の価値観や常識が必ずしも週末に出会う子供たちや地域の人たちのそれと重なるわけではありませんし、逆もまたそうです。それがわかると、どこかの世界で有頂天になったり落ち込んだりしても、それを笑いながら眺めている自分が別にいるようで、二人ぶん、三人ぶんの人生を生きているようにも思います。
■サポーターになって、悩んだり困ったことはどんなことでしたか?またどのように解決しましたか?
クロロの活動そのものは楽しいし、あまり悩むことはありません。ただ、16年もやっている間には団地の住民の年齢構成が上がって、クロロ発足時は100人以上も小学生がいたのに、新しい1年生が2人とか3人とかになってしまった時期もありました。来年はメンバーが集まるかな、と心配しながらも、無理せずやっているうちに住民の入れ替わりで再び子供たちが少しずつ増えてきて、活動を続けることができています。
■活動をはじめて間もないサポーターにアドバイスをお願いします。
自分が楽しむことです。まずサポーターが、こんなに楽しいんだよ、と率先しないと子供たちも楽しく活動できないのではないでしょうか。また、勉強した知識を伝えるのでなく、体験を伝えるようにすれば、子供たちはそれぞれに自分で何か見つけてくれます。何かを伝えようという気持ちが強すぎると、かえって子供たちをしらけさせてしまうこともあります。本やテレビを通した知識だけなら、子供たちはあっという間にサポーターを追い越していきます。
体験や観察の中でわからないことに出会ったら、ちゃんと子供たちと一緒に調べて、確認をして、すこしづつ活動で使えるポケットを増やしていきましょう。それに、自然の仕組みにはわからないことがたくさんある、ということがわかることも大事です。
■今後の活動への抱負や意気込みを教えてください。
長く続けることがマンネリになって子供たちに飽きられないよういろいろ新しい試みも実験してみたいと思っていますが、一番大事にしたいことは、16年目の活動を確実に17年目につないで、毎年、春に新しいメンバーがやってきてくれるクロロであり続けることです。
「リアルヴォイス」では、幼児から取り組める簡単なプログラムから、学校や地域全体で取り組めるプログラムをご紹介いただけるサポーター&コーディネーターを大募集しています!また「こんなプログラムを紹介してほしいな」というリクエストも同時に受付けています♪
タイトルを「リアルヴォイス」とし、ぜひ全国事務局までメールをお寄せください。
プログラムをご紹介いただいた方は、こどもエコクラブ粗品を差し上げます。
皆様からのたくさんの声(ヴォイス)を、お待ちしています!