品川区立山中小学校おやこエコクラブ (東京都)
毎年12月に開催している山中小学校PTA主催の「山中まつり」で、今年は「親子でSDGsに取り組もう」をテーマにエコクラブのコーナーを設置しました。ここ数年恒例となっている畳店で廃棄される畳表の切れ端を使ったイグサの注連飾りづくり・コースターづくりに加え、バイオガスづくりとバイオガスでの燃焼実験、静岡県の高校生から教わる水素電池ミニ四駆での水素電池の仕組み体験コーナーを新たに設けました。なお、まつりでのふるまい汁には、屋上ガーデンなどで栽培してきたダイコンや地元伝統野菜品川カブなどの野菜を加えており、来場者の方々には味覚を楽しんでいただき、その調理残渣はバイオガスづくりの材料として活用しました。
注連飾りづくりは、正月を迎える年末にふさわしいテーマで、廃棄される畳の切れ端をほぐしたあと、きれいに注連飾りを編み上げ、楽しそうに水引や折り紙飾りで様々な注連飾りにリサイクルされていました。
バイオガスづくりは山中小学校の授業の一環で既に体験している児童もいましたが、真剣に作業をしながら牛の胃の中の状態を再現するよう食品残渣を細かく加工して、バイオガスづくりに取り組んでいました。また、既に精製されたバイオガスを用いてお湯を沸かし、そのお湯はまつり会場の他箇所で地域の方が振る舞われる抹茶の湯として用いられました。
水素電池を用いたミニ四駆コーナーでは、静岡県内の高校生で連携して活動されている県立御殿場高校の生徒5名が児童に水素電池の仕組みを分かりやすく教えてくれていました。実際に水素電池で走るミニ四駆を目の当たりにして子どもたちの科学への目の輝きを感じることが出来ました。
自分たちが栽培・収穫した野菜がふるまい汁になり、その食品残渣からバイオガスができ、さらに別なエネルギーとして生まれ変わる循環型社会・SDGsを体験できるプログラムになったと思います。
原子・分子の概念をまだ知らない小学生にも、水素電池の仕組みをミニ四駆の動力として分かりやすく高校生が説明してくれることで、参加した子どもたちも熱心に学んでいました。
バイオガスづくりの授業は東北大学大学院農学研究科多田准教授にご協力いただき、子どもたちと継続的に学んでいます。
また今回、水素電池ミニ四駆コーナーで協力いただいた静岡県立御殿場高校のみなさまの活動は、昨年度「低炭素杯2019」ファイナリストとしてともにプレゼンテーションを行った縁で交流させていただいています。なお、静岡県の高校生の活動は、今年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰を「国立沼津工業高等専門学校と静岡県立工業高等学校の共同研究委員会」として環境教育活動部門で受賞されています。
今回の山中まつりでの活動内容は、当日取材に来られた、かわさきFM(79.1MHz)自然環境教育番組で1月31日22時~放送される予定です。
品川区立山中小学校おやこエコクラブ(東京都)
品川区立山中小学校おやこエコクラブ(東京都)
品川区立山中小学校おやこエコクラブ(東京都)
品川区立山中小学校おやこエコクラブ(東京都)