魚と子どもKidsクラブ (三重県)
今年初の鈴鹿川亀山橋の調査です。今回の主な活動目的は、亀山橋の川の現状確認・魚類調査と、ブラックバスの若魚の個体数の調査です。
何度も調査をしていると、10cm~15cmほどのブラックバスの若魚が鈴鹿川亀山橋で増えつつあることがわかりました。過去の活動報告にも書きましたが、ブラックバスが鈴鹿川でこのまま増えていくと、鈴鹿川の絶滅の危機に瀕している貴重で大切な生き物たちに重大な被害が出ることが予想されます。これを私はそう簡単に見逃すことができないと思っています。何度も調査し、動向を注意深くかつ丁寧に見守っていく必要があると私は思っています。
今回は1月下旬の寒い川ですが、「冬のブラックバスの若魚の数はどうなっているのか。」、「魚の出会える種類は去年より増えているのか?」、これをポイントにして調査しました。
さて、川に入る準備をして、前回の調査(11月19日)ぶり川に入ってみました。川に入ると水量も少なく、川の流れも全体的に強くないが、身長167cmの私が入ったら胸元ぐらいまで浸かりそうな危険な場所が1ヶ所ありました。工事か何かで置いたかなり大きな土嚢のようなものがその原因だろうと思います。数は正確に数えていなかったが、5~7個ぐらいあったと思います。土嚢のようなものは、かなり前から置いてありましたが、徐々に川の流れに負けてビニール製かと思われる袋も所々破け、積んであった土嚢が崩れていました。その影響で川の流れが強い場所がありました。流れも人が簡単に流されそうなほど強いので近寄らず、離れた場所にて調査活動を行いました。なお、前回と川の形はそれほど変わりはありませんでした。
今回の目的のブラックバスを水溜まりやワンドに絞り込み調査しました。水溜まりやワンドで捕獲できた種類には、ミナミヌマエビ、オイカワ、カワヨシノボリの3種でした。場所にも大きな変化があり、流れがある場所には、10cmほどのオイカワ、5~6cmほどのカワヨシノボリ、水溜まりやワンドには10cmほどのオイカワや2、3cmのオイカワまで色んなサイズのオイカワが見られました。なお、カワヨシノボリは3~4cmほどの一回り小さな個体しか、水溜まり・ワンドでは見つけられませんでした。
ブラックバスは今回、1匹も確認できませんでした。考えられる要因は、川の水溜まりや、流れが非常に緩やかなワンドが少なかったことが要因だと思われます。なお、水溜まりやワンドが少なかった影響で、今回見つけられた魚の種類、数もあまり多くありませんでした。長く雨が降る6月過ぎには、水溜まりやワンドが多くなります。過去に水溜まりやワンドが多くなると、タモロコ、カマツカなどが、出会えやすいので楽しみです。
今回もう1つ気になったのが、去年7月ぐらいまではカワムツばかり捕まえられましたが、前回(11月19日)と今回はカワムツが1匹も見つけられませんでした。入れ替わりが起きているのでしょうか。ここで1つ疑問なのは、どのように入れ替わりが起きるかです。鈴鹿川の中流ではオイカワとカワムツが同じ場所に生息しているが、ここ最近の亀山橋(11月19日以降)ではオイカワのみとなっている件が気になります。またその件は調査をしていく必要があると思っています。
さて今回調査してみて、今後も色々と調査する必要性があると感じました。今後もブラックバスの状況を見守らなければいけません。だが、ブラックバスも自ら日本に来たのではなく、人の手でこの日本に来たのです。そして現在も人の手で無責任に放流されています。何の罪もない魚たちが、何十年も前から人間にもてあそばれているではないか。好き勝手に扱われているではないか。100%ブラックバスは悪くありません。
本来であれば日本にいるはずのないブラックバスだが、在来種たちがブラックバスが生きるために食べられる。だか在来種たちが絶滅の危機に瀕している事実がある。その事実があるならば、人間の責任として在来種を守らなければいけないのではないか。と、これが私の考えです。
魚と子どもKidsクラブ(三重県)
魚と子どもKidsクラブ(三重県)
魚と子どもKidsクラブ(三重県)
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