逆川こどもエコクラブ (茨城県)
今年最後の千波湖環境学習会「サケの遡上と産卵」を行いました。
サケは水戸市内千波湖の脇を流れる桜川と逆川に、2005年、突然遡上してきました。
生活排水が流れ込まない環境に変化したことによって、水質が向上し、遡上してきたものと考えられています。
多いときは、400尾を超えて確認できていましたが、近年は、太平洋側の海の水温上昇が進んでしまい、茨城に戻ってくるサケが激減しています。
このため、遡上してきたサケは今のところゼロ。
サケは観察できませんでしたが、桜川の生き物調査を楽しみました。
サケが見られなくてもこどもエコクラブのメンバーは元気いっぱい。
3歳児から大学生まで、桜川の生き物を採取し、観察しました。
大きなモクズガニ、スジエビ、テナガエビなどの甲殻類、魚はヌマチチブ、ヨシノボリを確認しました。
桜川はきれいな清流ですが、下流の水門の上げ下げがあることから水草がない川です。このため、メダカやモツゴといった小魚がみられません。
その分、水草がある支流の逆川には多くの生物が生息しています。
太平洋側のサケは、北海道でも赤潮が発生し、南下する前に死んでしまうなど、海水温の上昇は生物多様性に大きな影響を与えています。
河口の大洗からの太平洋では、ブリからカンパチへ、ハタタテダイやチョウチョウオなど、南方系の魚が確認されてきています。
気候変動による刻々とした変化に適応していかなくてはならない時代に入ってしまっています。
今年もコロナ禍でしたが、屋外の学習会は、千波湖6、逆川2、ホタル関連6、ビオトープ関連2、霞ケ浦1、ホーリーホック3など20回を超えて行うことができました。クラブサポーター、メンバー大変お疲れ様でした。
逆川こどもエコクラブ(茨城県)
逆川こどもエコクラブ(茨城県)
逆川こどもエコクラブ(茨城県)
逆川こどもエコクラブ(茨城県)