竹の子エコクラブ(埼玉県)
ロープを使った木登りで、メンバーに一番人気の活動です。ロープ、ハーネス、ヘルメットといった用具を持参で技術を教えてくださるツリーマスタークライミングアカデミーの講師に来ていただきました。埼玉県のエコクラブ活動支援助成金を利用して活動が出来ました。ロープを使うといっても誰かが引っ張ってくれるわけではなく、自分の力で自分を一歩一歩、上へ持ち上げていくので簡単ではありません。だからこそ、自分の思うところまで登り切ったメンバーの達成感はすごいようです。雑木林を大切に感じて欲しい。保全をとの思いを伝えるには言葉だけではなく、このような体験が効果絶大だと思います。
初めて体験するメンバーも多かったのですが、途中で諦めることなく、自分の思うところまで登り、満足しているようでした。低学年も多いのに講師に感心されました。木と木の間に張ったハンモックのような基地に乗り移るチャレンジは、下で見守るこちらもお尻がひやぁとします。講師のものすごい助けのおかげもあるのですが、成功した基地の中からこちらを見下ろすドヤ顔や癒やされてるとほわぁっとした顔を見せて、会場全体を明るくしてくれました。講師がスラックラインやキャンプ用のテントの床代わりになるらしいネットを木と木の間の低い位置に張ってくださったので、木から下りたメンバーやサポーターも遊んだり、寝転んで雑木林に抱かれているような感覚を味わえました。
町内にこういう場所があることを知らないメンバー親子も多く、漠然と緑がたくさんあると感じていたようです。
この体験で雑木林を身近に感じて、好きになってもらえることと思います。ただ、数年前から始まっていたのですが、今年度、ナラ枯れ被害が拡大して、県も町も対策、対応中ではありますが楽観出来ない状況です。講師にも事前に連絡していたので、早朝からロープを掛ける木を検討してくださいましたが、予想以上に被害がひどくて何本もロープを掛け直し、開始時間が遅れるほどでした。ラップを巻いたような木を見ることが多くなったと気付いていた人もいましたが、キクイムシによる伝染病だと言うと驚いていました。こんなに楽しい活動が出来なくなるかもしれない危機です。エコクラブとして出来ることを考え、行動していかなくてはと思います。