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【壁新聞道場!】たのもーーーう!茨城県 その③

2015.09.16 掲載

茨城県は25枚のかべ新聞の応募があったよ!その中から5枚をご紹介。
今週は久松師範です。よろしくお願いしまーす!

茨城県 その①(「八溝自然たんけんたい」さん) その② その④ その⑤

水戸市「逆川こどもエコクラブ」
 

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逆川こどもエコクラブ①の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

千波湖の,こんちゅうたちを,しらべました。たくさんのこんちゅうがいて,たのしくしらべられたことが,よくわかりました。

ウチワヤンマやキイトトンボ,チョウトンボなど,家のまわりでは少ないトンボを,たくさん見ることができましたね。オオシオカラトンボは,つかまえることができました。オオシオカラトンボとシオカラトンボは,形がにてるので見分けるほうほうを勉強してみてください。ショウジョウトンボは,赤いきれいなトンボですね。千波湖には,赤トンボのなかまも,たくさん見ることができます。次のかんさつのときは,見ることができると思います。

ゲンジボタルもかんさつできましたね。ゲンジボタルは,数が少なくなったこんちゅうです。ゲンジボタルがみられたので,千波湖のまわりは,ゆたかなしぜんが,のこっているといえます。ゲンジボタルや,ほかのたくさんの生きものが,いつまで見られるように,しぜんをたいせつにしてください。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

観察できた千波湖の生きもの種を紹介してくれました。観察できた種ごとに,写真や折り紙を用いて紹介したので,生きものを知らない人にとっても,分かりやすかったと思います。オオシオカラトンボを採集して,喜んでいる様子も伝わりました。

千波湖の周辺では,いろいろな生きものが記録されています。今回,観察した以外にも,たくさんの生きものが生息していますので,これからも観察を続けてみてください。

今度,かべ新聞をまとめるときは,いくつか工夫をしてみましょう。かべ新聞を見る人を引きつけるためには,目立つことが大切です。写真を大きくしたり,タイトル名をキャッチーにしたりすることもいいでしょう。さらに,いつ,どこで,だれがといった情報を盛り込むことも大切です。

動植物と直に触れ合うことで,生きものを慈しむ心が育まれると思います。これからも,いろいろな事を体験してください。

 

逆川こどもエコクラブ②の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

千波湖の昆虫について調べました。今回の調査では,16種のトンボやチョウが記録されました。茨城県南西部の雑木林では,なかなか見ることができないスミナガシも観察できましたね。それぞれの昆虫を写真で紹介してくれたので,どんな昆虫か一目で分かりました。ただ,こどもエコクラブの「壁新聞道場」では,重ね張りはすすめていません。次回は,重ね張りしないで示すような工夫をお願いします。

それから,「今まで見ることができなかった昆虫」についても調べました。南の方に分布していた昆虫が,水戸でも見られるようになってきたことが,よくわかりました。最近茨城県では,アカボシゴマダラが急速に分布を広げています。千波湖周辺でも,注意して観察してください。

掲示物を見ると,項目ごとに色分けされており,とても見やすくなっています。

昆虫は,小さな環境変化でも敏感に反映します。昆虫の観察を通して,環境の変化を見つけてください。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

観察したり,調べたりした昆虫たちのくらしは多様で,それぞれ違った性質を持っています。生きものの生態について少し述べてみましょう。

昆虫をはじめとして生きものは,生まれながらにして生息範囲を広げようと性質があります。また,今までにはあまりなかった花や木が,花壇や果樹園に植えられたことによって分布を広げる昆虫もいます。地球温暖化の影響は至る所に現れていますが,それが直接の原因なのか,2次的な原因なのかを区別することは,とても難しいことですね。

「調べた昆虫」の中では,ウスバキトンボについて触れてみたいと思います。ウスバキトンボは,5月から6月にかけて南方から遠路はるばる日本にやってきて,暖かくなるにつれ北上するトンボです。繁殖力が強いので,夏の間はどんどん北に進むのですが,水戸市で冬を越すことはできません。温暖化が進むと,水戸市でも冬を越すウスバキトンボが見られるようになってしまうかもしれませんね。

最後に,観察したことから,どんなことが言えるのか,どんなことを伝えないかについて記すといいと思います。そのためにタイトル名を工夫するのもよいでしょう。さらにバージョンアップすることを期待します。

 

逆川こどもエコクラブ③の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

千波湖で見られた鳥について,44種を記しました。一目で姿が分かるように,すべての種を写真やスケッチで紹介したのに加え,水辺と野山の違いや,留鳥,夏・冬鳥,漂鳥など区別を色分けしたので,とても分かりやすいかべ新聞となりました。工夫の跡がうかがえました。

アオバズクについては“特出し”して,人のせいで子育てをやめてしまったと報告しました。黄色の台紙で紹介したのでとても目立ち,残念であったことが見る人に伝わったと思います。

今回の観察で“分かったこと”が,きちんと書かれていた点も評価できます。鳥がたくさん観察できるということは自然が豊かであること,自然を守っていきたいことなど,自分の考えをしっかり訴えることができました。

とっても分かりやすいかべ新聞となりました。これからも,観察会に積極的に参加してほしいなと思いました。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

かべ新聞として,とても分かりやすくまとめることができました。今回の新聞は,千波湖の生息する鳥をまとめたものなので,次回は目先を変えて,かべ新聞をつくることをおすすめします。たとえば,鳥の数の変化を冬と夏で比べるのも面白いですね。種類によって,好きな場所が違うと思います。それを,まとめるのも面白いですよ。いろいろな観点から,テーマを探してみましょう。

テーマが決まったら,読み手がどうしたら興味を持って新聞を読んでもらえるかを考えてみましょう。そうしたら,いろいろな工夫が思いつくことでしょう。見出し(タイトル)を変えるのもよいでしょう。今回の新聞だったら「千波湖に44種の鳥」などのタイトルもいいかもしれません。文字の大きさに工夫するのもよいですね。

アオバズクがみられなくなった点,強調して紹介しましたね。感想は書かれていませんが,どんな気持ちだったのかが伝わってきました。この気持ちを大切にして,次の新聞づくりにチャレンジしてください。期待しています。

 

逆川こどもエコクラブ④の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

タイトルを見て,このかべ新聞で何を訴えたいかがすぐ分かりました。在来生物は難しい言葉ですが,言いたいことは新聞を見れば分かりますね。

千波湖は,水戸の中心にある池ですから,人の影響を受けやすい場所です。どのくらい外来生物がいるのか心配していましたが,今回の調査ではブラックバスやミシシッピアカミミガメなど,4種類もの外来生物が確認されました。これらは,食物ピラミッドの中で上位に位置しています。上位にいると言うことは,下位の動物を食べてしまうことになりますね。千波湖の将来が不安になってきました。

千波湖の護岸工事の前後の様子が分かるように,重ね張りして比べることができるようにしました。外来生物が侵入することで,生きもののつながりが崩れ,何種類もの魚が少なくなってしったことが分かりました。さらに,ナマズ(ニホンナマズ)は,いなくなってしまったのですね。千波湖に生きものは,いなくなってしまうのでしょうか?

最後に,外来生物の侵入を防ぐ方法を考えました。いくつもの方法が提案されたので,それを実行すれば,千波湖にたくさんの生きものがもどってくると期待できますね!心配しましたが,解決策が示されていたのでホッとしました。

小さな取り組みでも,それを繰り返したり,みんなで行ったりすることによって,大きな取り組みに変化しますね。千波湖での取り組みを大いに宣伝し,大きな取り組みに発展させていってください!

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

かべ新聞として,いいたいことを簡潔に記すことができました。いくつか工夫したり直したりすると,よりバージョンアップが期待できると思います。

ひとつの方法は,「きっかけ」とか「テーマ」という項目を目立つように書くとよいでしょう。字を太くするだけでも,ここに何が書かれているのかが一目で分かるので効果的ですね。

千波湖の昔と今を重ね張りして,比べることができるようにしました。好い工夫なので,先ほど「師範からの一言!」では,“分かりやすい”とコメントをしました。しかし,こどもエコクラブの「壁新聞道場」では,重ね張りはすすめていません。次回は,重ね張りしないで示すような工夫をお願いします。

それから,あとひとつ。新聞の書き方ではありませんが,生きものを観察するとき,その生きものをスケッチすることをおすすめします。スケッチすると,よーく生きものを見ます。そのことが自然を見る目を育てます。チャレンジしてみてください。

 

逆川こどもエコクラブ⑤の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

「ヒカリモってなーに?」や「光るしくみは?」など,ヒカリモについて知りたいなと思う内容を説明してくれました。タイトルのつけ方も,興味がわくようになっていますね。「光るじょうけん」のところは,“光る”という文字が,光っているように書いてあります。これも工夫ですね。

千波湖の周辺でのヒカリモの生息地を地図上に示しました。近代美術館の方にも印がついていますね。私は,水戸市の天然記念物になっている備前町のヒカリモしか知りませんでした。新しい生息地でしょうか?最新のデータですね,おどろきました。

「まとめ」のところでは,“東日本大震災のあとは見られなくなってしまった”と書かれていました。とても残念に思います。でも,みんなが協力して,ヒカリモの生態を調べたり,保全の活動をしたりすれば,きっと復活しますね。写真のように,きれいに光を反射するヒカリモの再生を期待しています。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

水戸でのヒカリモの状況が,簡潔にまとめられていました。いろいろなことを調べると,とかく書きたくなって,多くの内容を盛り込んでしまいます。しかし,このかべ新聞では,読者が知りたい内容をコンパクトにまとめて書かれていたので,とても分かりやすいものとなりました。

ヒカリモの生息地で,ヒカリモが完全になくなってしまったのかどうかについては,書かれていませんでした。その点について,知りたいと思ってしまいました。

ちょっと細かい内容になりますが,新聞を見やすくするために直すと効果的なことを,簡単に示します。ヒカリモについて,項目別に色分けしました。色分けした紙の幅が,それぞれ違ったり,写真の位置がずれていたりしました。それを直すだけで,見違えるような新聞になると思います。それから,写真の説明書きがあってもいいですね。

ヒカリモがその後どうなったか,知りたくなりました。これからも,ヒカリモについて調べ,また新聞にまとめてください。


久松師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!

エコまるjumping.bmpのサムネール画像

茨城県 その①(「八溝自然たんけんたい」さん) その② その④ その⑤

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