2015.07.01 掲載
栃木県は23枚のかべ新聞の応募があったよ!その中から2枚をご紹介、今週は大竹師範です。よろしくお願いしまーす!
足利市「毛野南小エコクラブ」 | 真岡市「真岡小学校5年エコ・こだまが丘」③ |
毛野南小エコクラブさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
毛野南小学校エコクラブのみなさん、こんにちは!
みなさんは、学校のクラブ活動(サイエンスクラブ)のなかまですね。いろいろな活動を写真、イラスト、感想文でかべ新聞に示してくれました。どんな活動をするかみんなで話しあって決めたようですが、かべ新聞に書ききれなかった活動もたくさんあるのではないですか。
べっこうあめ作りは楽しめたようですね。少し昔風なところもいいです。材料の組み合わせや分量でできばえがちがいますか。加熱するコツもあるのかな。でも、なぜべっこうあめを作ってみようと思ったのかな。
炭つくりの材料はなんでしょうか?松ぼっくりのイラストがあるので、それを使ったのかなと想像しました。どこがむつかしかったですか?温度ですか?炭焼きの人も工夫したでしょうね。いまでは、炭は特別なところにしか使われなくなってしまったけど、すいじ、暖房など家庭のだいじな燃料でした。電気やガス、灯油などが使われるようになって、炭は姿を消しました。
葉っぱの葉脈でできたしおりは、なかなかきれいですね。みんなちがう木の葉を使ったのですか。葉脈はなぜこんな形をしているのか、考えてみましたか?
「自分でできることは何か」「これからの生活に生かしたい」「家の人や友達に学んだ環境のことを伝えて、環を広げたい」と書かれています。すばらしい考えです。とても大事なことです。そういったことに気づく機会があったクラブの体験活動は良かったと思います。
いろいろみんなでアイディアを出し合って、また、新しい体験をつみ重ねてください。
そのかべ新聞を待っています。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
東京でエコ発表しました。初めてで、ずいぶん緊張したようですがよい発表ができて、また、他のクラブの人たちとふれあえたり、他のクラブ活動のことも知る ことができてよかったですね。発表の内容について新聞には書いていないので、ちょっと残念です。でも、環境について考えるようになったので、良かったと思 います。
熱気球を空へ飛ばすのは、楽しそうですね。骨組みに使う軽い材料には、何を使いましたか?熱い空気をどうやって作りましたか?写真ではよく分かりませんでした。
ことしの活動で、「樹木の炭酸ガス吸収量を調べる」「EM活性液つくり・EM石鹸作り」も計画したようですが、結果はどうだったでしょうか?紙面は限られていますが、できればかべ新聞に少し書いてほしかったです。
一年間の活動の振り返りが書かれていました。自分たちの活動を振り返って、良かったこと、思い通りにならなかったこと、もっとうまくやれるようにはどうすればよいか考えることは、とても大事です。
★☆サポーターの方へ☆★
体験することを中心にしたクラブ活動をみなさん楽しんでいるようすが良く分かりました。こどもたちが興味を持つ実験がうまく選ばれていました。
すこし疑問に感じたのは、エコに関係の深い活動である「樹木の二酸化炭素吸収量調べ」や「EM活性液つくりと利用」のテーマについて、壁新聞に書かれていないことでした。スペースがなかったのかもしれませんが、残念でした。こどもたちが環境について、学び、関心を高めた活動が何か、壁新聞で分かるように工夫して頂くと、壁新聞の目的にふさわしいものになると、考えます。熱気球やべっこうあめ作り、葉っぱのしおり作りとエコの関係が、よくわかりませんでした。エコ活動を狭い範囲に限定する必要はありませんが、地球温暖化などは、子供たちの行動につながる体験活動もあると思いますので、ご検討ください。
真岡小学校5年エコ・こだまが丘 ③を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
真岡小学校5年2組のみなさん、こんにちは!
今回、エコクラブ大作戦で「ごみ問題」に取り組んでくれました。生活していると、かならずごみが出ますね。ごみを考えることは、ものが生まれて、使われて、最後に捨てられる「ものの一生」を考えることになります。エコの大事な問題の一つです。
このような問題について、みなさんは<対策>を考えてくれました。3Rですね。これは、とても大事な考え方です。リデュース、リユース、リサイクルの具体的な例を、身の回りのことから考えてくれました。資源ごみ(びん、かん、ペットボトルなど)を分別して出すことは、進んできましたね。いらなくなったものをフリーマーケットに出して、リユースするというのは、いいアイディアですね。かんのリサイクルは90%を超えるところまで来ています。でも、まだ道路や公園に捨てられているかんを見かけます。みんなが回収ボックスに入れてくれるようになるといいですね。街の美化とリサイクルで一石二鳥です。もう一つアルミのリサイクルは、省エネ効果も大きいのです。ちょっとめんどうだけど、回収箱まで持っていく、回収箱がなければ持ち帰る行動がだいじですね。
資源の再利用を表したグラフは、何を示していますか?
ごみを焼却すると、灰のほかに二酸化炭素を発生します。地球温暖化の原因になりますね。焼却場では、出てくる熱を利用して「発電」「温水プール」などに使います。その分地下資源である石油や天然ガスの使用量を減らすことができます。
最後に、<取り組み>について、考えてくれました。
みかんの皮を使ってのよごれ落とし、新聞紙を使った窓やゆかの拭きそうじ、牛乳パックを使った小物入れ作りのアイディアがでました。実際に試してみたところの写真をつけてくれましたので、よくわかりました。家でもやってみせると、おどろかれるかもしれませんね。
ごみを減らすために、国はいろんな法律を作っています。一般ごみの分別のほかに、使わなくなった家電製品(テレビ、洗濯機、冷蔵庫など)、自動車、最近では携帯電話やデジタルカメラ、ゲーム機のような小型家電のリサイクルの法律があります。みんなも法律を守って、資源にもどすことに協力したいですね。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
かべ新聞には、<問題>として、ごみの出る量やごみ処理の焼却のこと、ごみの埋め立て処分場のこと、外国との比較を、データで考えてまとめています。デー タはどこで調べましたか?インターネットでしょうか。ごみ問題を扱う役所は環境省ですから、そこの発表数値を使ったのかなと推測しました。
ごみには、「産業廃棄物」と「一般廃棄物」が」ありますが、5億トンのごみは両方を合わせた量です。一人一日あたり975g、1年間では330kgになります。(1枚目と2枚目のメモの数字)4538万トンは、一般廃棄物の量です。ここ数年間の数字を比べると、だんだん少なくなってきています。(10年前は、5338万トンでした。)
ごみ焼却場は、たしかに日本がダントツ一番です。では、なぜそうなっているかみんなで考えましたか?比較した国々の人口や国土面積はどうでしょうか?ごみ の処分もそれぞれの国の事情が表れています。アメリカのように広い国は埋め立てる場所が十分あり、ごみを燃さなくても処分できます。日本には、埋め立てら れる場所(残余容量といいます)は年々少なくなっていますね。ごみを燃やして容積を小さくしてから埋めなければならないのです。ごみを減らすように国も、 企業も、市民も努力していますが、まだ、十分ではないのですね。使い捨てが多く、大量生産・大量消費社会が改まっていないことは、みんなの考える通りだと 思います。
ここで使った数字はある一時点のものですが、状況を正しく知るためには、長い間隔でも見ることも必要です。ゴミ焼却場の数は、実は、年々減り続けているのです。
★☆サポーターの方へ☆★
なかなかむつかしいテーマに取り組んでいただきました。こどもたちが自分で調べて取り組むことは、とてもよいことだと思いました。ごみ問題は、循環型社会形成のための3つの課題の一つです。こどもたちが考えるごみは、自分の身の回りのごみですが、実は産業廃棄物が90%を占めています。そちらは、通常、企業により3R活動などが行われています。不法投棄防止も重要な課題です。
私たちが出す一般廃棄物は、地方自治体が取り集めて、処理することになっていますが、その方法は自治体によってさまざまです。しかし、ごみ対策の基本となるのが3Rで、こどもたちもよく理解したと思います。
ごみの量、焼却場の数などの数値はインターネットや本で調べたとのことです。すこしむつかしいですが、出典をはっきりさせることをご指導いただくとよいと思います。
ごみ焼却場の数が国ごとに違う理由について子供たちと話し合われましたでしょうか?
上のコメントでふれましたが、それぞれの事情があり、どちらが良いか簡単には答えは出せないのです。こどもたちが、物事のよしあしを判断するときに、事実を多面的にとらえて考えるようになると、よいと思います。
ごみ問題のように、社会とつながりの深いテーマで活動することにより、こどもたちはだんだん成長すると思いました。これからも、サポートをお願いします。
大竹師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
ご意見ご感想もお待ちしております!
〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町1-4-16 馬喰町第一ビル9階
公益財団法人 日本環境協会
TEL:03-5643-6251 FAX:03-5643-6250
Email: j-ecoclub@eic.or.jp
2013年度の壁新聞道場一覧はこちら http://www.j-ecoclub.jp/kabe/201501071712.html
2012年度の壁新聞道場一覧はこちら http://www.j-ecoclub.jp/kabe/201204191131.html