2015.05.13 掲載
栃木県は23枚のかべ新聞の応募があったよ!その中から3枚をご紹介、今週は岡本師範です。よろしくお願いしまーす!
真岡市「真岡小学校5年エコ・こだまが丘」 ④ | 壬生町「にこにこクラブ」 | 壬生町「すまいるクラブ」 |
真岡小学校5年エコ・こだまが丘 ④を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
水エコしようのかべ新聞を開いて、うがいをした時の水の量のグラフを見て、アッとおどろきました。とっても分かりやすい結果が出ているので、みんなもどうすれば良いかがよく分かったと思います。グラフはうがいをした時の水の量となっていますが、コップを使わないでうがいをするということは、手のひらに水をためてうがいをしたのだろうか?それにしても6660mlは大っきいなー、と言うことで歯をみがき、うがいをして、歯ブラシをあらうなどの歯みがきをした時の水の量としてコメントを書きました。
真岡小学校5年エコ・こだまが丘クラブのみんなは、環境問題について学習をして、環境問題とは、空気や水のよごれ、ごみ問題、酸性雨、地球温暖化などいろいろとあることが分かったようです。そこからさらに進んで、自分たちの暮らしの中でできることは何かを考えました。
水について調べてみようということで、みんなが毎日やっている歯みがきをする時の水の量を調べました。コップを使う時とコップを使わないで歯みがきをすると、どの位ちがいがあるのか?結果を数字で書くだけでなく、グラフにしたら、ちがいがとても良く分かりました。コップを使わないと1800から6660mlの水が流れ出ますが、コップを使うと150から260mlの水で歯みがきが終わります。1/10から1/30に使う水の量がとっても少なくなることが体験できました。
一人一人が体験から気がついたことを書きました。ビックリした!これからはコップを使います!節水は意外にかんたんにできることを実感しました。
グラフは1班から8班にわかれて実験していますが、使った水の量のグラフの高さは、班の人の合計量ですか?班に4人から5人いたのですか?一人あたりに直すと使った水の量を班の人の人数で割り算すればよろしいですか?あるいは、この数字は一人あたりに計算した数字ですか?コップを使った時が200ml位ですから、コップ1ぱい分でしょう。と言うことは一人あたりの使った量ですかね?どちらにしてもコップを使わないで流しっぱなしにするととてもたくさんの水を使うことが実感できたでしょう。
手を洗っているだけでたくさんの水を使っていると分かった人もいますが、歯みがきの後に歯ブラシと手をいっしょに洗っていることですか?あるいは、歯ブラシを洗った後にまだ手を洗っていることでしょうか?歯みがきをした時の洗い方は人によってちがうのでしょう。
この実験は、うがいをした時の水の量となっていますが、歯みがきをしている時は、水はどうなっているのでしょうか?歯みがきをしている時は、水を止めているのでしょうか?あるいは、流しっぱなしにしているのでしょうか?
そんなことを考えながら、このかべ新聞を読みました。実験をする時やまとめる時は、どういうじょうけんで実験をして、どのようにまとめたかを書いておくと、後で実験結果を見たときにまちがえないと思います。あるいは、いろいろ実験のやり方を変えて結果を出す時にさんこうになると思います。それと実験のじょうけんを各班で同じにすると、例えば、水道から出る水のいきおいを同じにした時に使う水の量を調べると、歯ブラシの洗い方のちがいやうがいをする時のちがいがはっきりと出ると思います。
実験のやり方を少しアドバイスしましたが、今回の実験ではコップを使うか、使わないかのちがいがはっきりと出たよい実験になっていると思います。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
各班でコップを使った時の水の量は、それほどちがいはありませんが、コップを使わないときの水の量は、各班で大きなちがいがあります。どうしてそんな大きなちがいが出たかを調べてみると良いと思います。
歯ブラシの洗い方やうがいをする時のちがいでしょうか?あるいは水道から水を出す時のいきおいのちがいで しょうか?そんなことが分かると、コップを使っても、どうやったら節水できるかがわかると思います。
実験をやった時に予想外の結果が出たときは、どうして そうなったかを調べることが大事です。その理由を調べるといろいろなこと、たとえば、歯みがきをしている時間がちがう、水を出している時の水のいきおいが ちがう、歯ブラシを洗っている時間がちがう、うがいをする時に何回ぶくぶくをしてかのちがいなどが分かり、節水の仕方、水を大事にする仕方が分かると思い ます。
歯みがきだけでなく、顔を洗う時はどうか?運動くつを洗う時はどうか?そうじのときのぞうきんを洗う時はどうか?など身近な所で水を使うことがいっぱいあるので、それらを班ごとに分かれて実験してみるのもおもしろいと思います。
ふだん、自分がやっているやり方を見直す意味で今回の実験をスタートとして、一人一人の実験結果にまとめると、自分はどうしたら良いかが分かるでしょう。
来年はどんなことにちょうせんして調べてくれるでしょうか?楽しみにしています。
にこにこクラブさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
にこにこクラブのみんなが作ったかべ新聞「町のクリーン大作戦」は、とっても良くまとまっていて、分かりやすい、すばらしい新聞になっています。また、地域の人たちとれんけいして活動を進めるということで、世界でもすすめている「じぞく可能な社会を作る学習」になっていることが良く読み取れるすばらしい活動になっています。
実際にごみひろいをやったら、とてもたくさんのごみがありました。ごみをすててはいけないよ!というかんばんがあるのに、ごみがすてられている。住宅地では少ないが、森の中、川にはごみがたくさんあった。
このような現実を目にして、にこにこクラブのみんなは、どうしたら町がきれいになるか?ごみが少なくなるか?をみんなで考えました。そして、3つの活動をやろうということで企画書を作り、学校に提案しました。一つは、紙しばいを作って、学校のお友だちだけでなく、町の人にもポイ捨てをなくすことを知ってもらおうと思いました。二つめは、かんばんをつくって、ごみを捨てないように、町の人に知ってもらおうと考えました。三つ目は、ビラを作って、町会のかいらんばんで町の人たちにごみを捨てないように、少なくするようによびかけました。このような三つのグループに分かれて、みんなで活動しました。とってもすばらしい活動です。
壬生町にかぎらず、日本のどこの町でもポイ捨てがへらない、ごみが町のなかにたくさんあって困っています。三つのやり方で町の人たちによびかけたので、ごみが少なくなるといいなーと思います。
学級通信「にじいろ」にみんなの感想やぼくはこうやるよ!私はこうしたい!なぜなの?などのことがいっぱい書いてありました。みんなの考え、気持ちはよく分かります。町をきれいにするために、ごみを見つけたら拾ってごみ箱に入れます。これからも進んでごみ拾いをします。みんなえらい!すばらしい!また、こんな感想もありました。なぜ、ごみを捨てるのだろうか?スプレーかんにあなをあけたのに、なぜ、ごみ箱に捨てないで、外にポイ捨てするのだろうか?とってもじゅんすいなぎもんです。
ぼくはこうやるよ!私はこうしたい!というクリーン大作戦をしたにこにこクラブのみんなが、大人になった時は、ポイ捨てしないだろうと思います。
みんながごみを拾って町をきれいにする行動は、本当にすばらしいです。でも、ごみを捨てる人がいるかぎりは、捨てる人と拾う人のきょうそうになって、なかなか町はきれいにならないかも知れません。だからこそ、みんなは町の人がごみをすてないようにするには、どうしたら良いかを考えたのですね。
地球を真ん中にして、みんなが一人一人、こうしたい、こうしましょう、などのぼく、私のメッセージとかわいらしい自分の顔、すがたを切りぬいてはってくれました。これはみんなの気持ちと壬生町をきれいにしたいといういよくを示していると思います。いいですねー!ぼくたちが、私たちがが考えているよ!やろうとしているよ!ということが一目で分かります。
小さい小学4年生のぼくたち、私たちでもできることを一生けん命考え、実行したにこにこクラブのみんなに拍手をたくさんしたいです。パチパチパチパチ・・・
来年のかべ新聞で壬生町がきれいになりました、という報告があることを期待しています。すこしでもきれいになればバンザイ!ですね。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
みんながごみ拾いをして気がついたことがありました。
その一つは、草むらの中にごみが多いということは、見えないところにごみを捨てるのですね。 人は、きれいな所にはごみを捨てるのは勇気がいるようです。したがって、ごみが捨てられないように草ぼうぼうのところがないようにする、あるいは、ごみが 多く捨てられるところを重点的にみんなで毎日、ごみ拾いをしていつもきれいにしておくのは、どうでしょうか?そして、そこにかんばんを立てて、「毎日、私 たちがごみをひろっています」と書いて、みんながごみを拾っている写真をはって、がんばっているようすを見せると良いと思います。
二つめは、ごみ を捨ててはいけませんというかんばんがあるのに、ごみが捨てられている。どうしてだろう?森の中にはごみが多い。どうしてだろう?その理由の一つは、自動 車から投げ捨てられたごみのようです。自動車からごみを捨てないようにするにはどうしたら良いだろうか?みんなの力だけではむずかしいかな?道路に大きな かんばんやたれ幕を張って、「壬生町はごみゼロ運動をやっています。ごみを捨てないで持ち帰ってください」ということばをみなさんの字で書いて、道路のそ ばに出したらどうでしょうか?ここにも、みんながごみを拾っている写真を大きく出したらどうでしょうか?こうするにはけいさつしょや町役場の協力がないと できないでしょう。
壬生町に入る所の道路にかんばんやたれ幕、写真を出したいですね!
すまいるクラブさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
すまいるクラブのかべ新聞「SAVE THE FUTURE」は大変すばらしい力作です。5年生35人全員が活動に参加して、それぞれの役割をみごとに果たしました。読みごたえのある壁新聞でした。文章がたくさんありますが、それを表現する写真もていねいにのせてあり、自分たちがやったことを知ってもらいたいとの気持ちがあふれている新聞でした。
みなさんの活動、かべ新聞のすばらしさの一つは、3年生、4年生の時にやったことを生かして、5年生では何をやったら良いかを、みんなで考え、大きなテーマのもとに3グループに分かれて実施したことです。
すばらしさの二つ目は、大きなテーマ=地球の未来を救い隊=地球温暖化を防ぎたい、をめざして、ゴミ減らし隊、緑増やし隊、エネルギー守り隊の3つに分かれて活動して、大きなテーマ一本にまとまる活動になっていることです。
すばらしさの三つ目は、3つのグループの横のれんけいが取れていることです。例えば、エネルギーを作る炭作りでは、緑増やし隊の北っ子の森の間ばつ材を使う、あるいはゴミ減らし隊の草木染やえんぴつ作りでは、緑増やし隊の北っ子の森の材料や間ばつ材を使うなどなどです。
今回の活動を通して、5年生のみんなが大きく育ったことがはっきりと読み取れます。どこから読み取れるかは、その一つ、知識としてたくさんのことを知ったことだけではダメだ。その二つ、森の苗木を作る、間伐をする、グリーンカーテンを作る、草木染をする、えんぴつを作る、リサイクルを広める、エネルギーを作る、紙しばいをする、ソーラークッカーをするなどの体験をして楽しかっただけではダメだ。
そうです!地球の未来のために、そして地球温暖化を防ぐために、自分が行動しなければいけないということに気が付いたこと。それに自分一人ではダメで、たくさんの人に広めて、一人の小さい力を大きくすることが必要であると気付いたことです。
このことは活動報告書の中に書いてありました。エコポエムにも書いてありました。授業の感想の中にも書いてありました。
活動を始めるに当たって、企画書を書き、校長先生始め学校の先生方のOKをもらって、実行する。企画書を書くことは、自分たちが何を目的に、どんな活動をするか、だれがやるのか、準備する物は何か、どこと協力してやるか、などをはっきりさせることであり、この企画書が書けた時点ですでにこの活動は、60~70パーセントは成功したと言えましょう。みなさんが世の中に出て、会社やいろいろな組織で活動する、自分で仕事を始める場合などでは、企画書を書くことが必要になります。その練習ができましたネ、やりましたネ、すばらしいです。学校も全面的にみんなの活動を支援しているやり方もすばらしいです。みなさん達が大きく育ってほしいという気持ちが先生方の期待であり、結果として期待通りになったと思います。
仲間をふやそう!と言うことで1,2年生に地球温暖化を紙しばいで5年生が教えたこともすばらしいと思います。1,2年生にどうやってむずかしいことをやさしく教えるかが実感できたと思います。自分がちゃんとわかっていないと、やさしく、分かりやすく教えることができないことを実感できましたね。1,2年生は、温暖化と言う言葉は知りません、気温が上がっていることも知りません、という1,2年生にどうやって教えるか、工夫したようですね。
活動報告書を読んで、ここでも感動しました。特に企画・活動を通して身についた力は何ですか?一人一人の身についた力はどれもすばらしいです。目標に向かって行動する力、みんなと協力する力、みんなをまとめる力、自分の考えを相手に伝える力、企画をする力、あきらめない力、コミュニケーションを上手に取るためにパソコンの使い方やグラフの書き方、紙に分かりやすく書く力などなど。そして、それぞれの活動結果から自然を、物を、エネルギーを、大切にする力も身につきました。とってもすばらしい、感動しました。
来年のかべ新聞を読むのがとっても楽しみになりました。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
5年生のみんなが次にやることは、何だろうか?一つは来年の5年生にみんなの経験を伝えて、来年の5年生も大きく育つようにアドバイスすることでしょう。 二つめは、みなさんももっともっと大きく育ち、みなさんが地球の未来を救うために、自分ができることをけいぞくして実行することともっと大きく目を広げて やれることを見つけ、実行することだと思います。がんばらなくて良いです。肩の力をぬいて自分ができることを少しずつで良いですから、続けて実行しましょう。
最後に一つだけ、これだけの内容を模造紙1枚、1ページにまとめるには、どうすれば良いかも考えてください。内容が豊富ですからこの内容は、10 ページくらいの報告書として一度まとめておくことが良いでしょう。そして、大事なこと、みんなが伝えたいことを報告書からぬきだして1枚、1ページの新聞 にまとめるように工夫してみてください。
注意点:二酸化炭素は、CO2(シーオーツウ)と書いて、2はO(オー)の右上には書きません。下に小さく書くのが正解です。
岡本師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
ご意見ご感想もお待ちしております!
〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町1-4-16 馬喰町第一ビル9階
公益財団法人 日本環境協会
TEL:03-5643-6251 FAX:03-5643-6250
Email: j-ecoclub@eic.or.jp
2013年度の壁新聞道場一覧はこちら http://www.j-ecoclub.jp/kabe/201501071712.html
2012年度の壁新聞道場一覧はこちら http://www.j-ecoclub.jp/kabe/201204191131.html