2020.10.14 掲載
茨城県からは19枚の壁新聞が届いたよ!
今週は5枚の壁新聞をご紹介。久松師範、よろしくお願いしまーす。
水戸市「逆川こどもエコクラブ」
⑩ |
⑪ |
⑫ |
⑬ |
⑭ |
逆川こどもエコクラブ⑩の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
カビの生態や、カビの利用について詳しくまとめてくれました。カビの種類がたくさんあること、人の生活に役立つカビも多いことなどが分かりました。また、カビの増え方も参考になりました。
それから、アオコがなぜ大量発生するかについてもまとめてくれました。これを解決することによって、千波湖の水質が改善されますね。
小さな生き物である菌類(キノコなど)や藻類(アオコなど)の働きが分かってきました。これらの生きものたちが、自然の中でどんな役割を果たしているのか分かってくると、どうすれば環境を守れるかが理解できてきます。いろいろな生きものについて、これからも調べて行ってください。
壁新聞としては、何を伝えたいか考えることが大切です。アオコを減らしたいことを伝えたいなら、「アオコを減らすには?」のようなタイトルにすると、壁新聞の内容が一段と理解できます。ちょっと工夫してみてください。
とっておきのゴシドウ★
カビとアオコについて調べ、まとめることができました。どちらも小さな生きもので、気づかないことも多いですね。カビの中には、人との関係が密接な種類が少なくないことにも気づくことができたと思います。
さて、カビは菌類、アオコは藻類で、分類的には大きな違いがあります。アオコの発生とカビの増殖を同じ紙面で扱うのは難しいと感じました。
千波湖では、アオコの発生が問題になっています。この点について、千波湖での調査の様子なども含めてまとめるよといでしょう。
千波湖の再現実験は、とてもおもしろい試みだと思いました。ただ、アオコやヤゴが発生するにはそれの元となるものがあったはずです。どこからやってきたのか不思議に思いました。実験の方法などをよく吟味する必要があると思います。
アオコの発生原因を考え、自分たちでは何が行えるかを考えて行ってください。小さな取組でも、多くの人が行えば大きな成果につながります。期待しています。
逆川こどもエコクラブ⑪の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
何かを行おうとするとき、その実態を知ることは大切です。自然環境を考えるときも、同じですよね。千波湖の環境改善のために働こうとするとき、まずは千波湖がどのような湖なのかを知ることが大切となります。壁新聞では、このことを踏まえて、千波湖の現況をしっかり調査・観察したことをまとめてくれました。千波湖の生きものの様子、水質の様子が要領よくまとめられたと思います。そして、そこから浮かび上がった問題を、3つに整理しました。外来種やアオコが増加していることや水質汚濁が進んでいることが、一目でわかりました。まとめでは、問題解決に向けての考え方や、自分たちの意見も盛り込むことができました。目的からまとめまでの一連の流れがスムースで、読んでも分かりやすくまとめることができました。
千波湖の形を示して、調査地の様子をイメージさせたり、特定外来種のバックを赤で示したりしたことも工夫ですね。また、環境学習会の様子も入っており、みんなが調査している様子を知ることもできました。
千波湖は、逆川こどもエコクラブのホームグランドです。よりよい環境目指し、様々な取組をこれからも実施していってください。期待しています。
とっておきのゴシドウ★
内容が精査され、コンパクトに分かりやすくまとめることができました。生きものや調査風景の写真を張り付けてくれたのも、壁新聞では効果的ですね。
ただ、模造紙を一見すると、自由研究の報告のような印象を受けてしまいます。そこで、ちょっとした工夫を提案します。それは、「目的」や「方法」…といった項目を、新聞風の見出しに替えることです。例えば「調査」というタイトルを「外来種が増えた千波湖の今」というような、内容が分かるような見出しにするのです。それを行うだけで、みんなが伝えたい壁新聞に変身すると思います。次に、新聞を作成する時には参考にしてください。
逆川こどもエコクラブ⑫の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
まず、新聞の名前が目を引きました。逆川こどもエコクラブのホームグランドの水戸にちなんで、“水戸黄門新聞”と名付けたこと、気に入りました。
さらに、壁新聞の内容を、水戸黄門が愛でた生きもの4種を説明しながら、自分たちの活動を紹介している点、にくい構成です。感心しました。それでは、それぞれの生きものについて見てみましょう。
サケについては、那珂川に遡上することは有名ですね。今回、那珂川の支流である桜川でサケが見られるようになってきた経緯を知ることができました。サケレンジャーの活動を改めて認識しました。
英宏の泉でのホタルの活動については、最近いろいろな場で知ることができました。しかし、みんなの活動地域を把握していなかったので、ホタルネットワーク・エリア図で示してくれたので、位置関係がはっきりしました。
ホトケドジョウは、千波湖周辺に広く生息しているようですね。国の重要湿地に指定されたとのこと、環境も含めて見守っていきたいです。環境が保全されれば、自然にホトケドジョウも増えていくことでしょう!
千波湖でワカサギの記録があることは知っていました。黄門様の時代には、たくさんのワカサギが採れたのではないでしょうか?ワカサギがたくさん採れる環境にしていきたいですね。植物を植える活動、続けてほしいです。
それから、図や写真を効果的に使った点も評価できます。背景にも工夫があり、いくつものアイディアに感心させられた壁新聞でした。
とっておきのゴシドウ★
いろいろな工夫が盛り込まれた壁新聞です。内容も盛りだくさんでした。ただ、黄門さまが好きだった水辺の生きものに挙げた4種以外にも、紙面の両端に千波湖の魚を示しました。サケ、ホタル、ホトケドジョウ、ワカサギが充実していたので、その他の生きものを示さなくてもよかったような気がします。内容を精選するのも、壁新聞づくりでは重要になってきます。伝えたいことは何か焦点化することが大切です。
逆川こどもエコクラブ⑬の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
逆川こどもエコクラブの活動も、国際的になってきましたね。2019年7月21日~24日に、韓国の釜山で開催された日韓こども環境交流会に、参加したときの報告ですね。ウポ沼やトキ復元センターの様子がよく分かりました。私は、トキの生きた姿を見たことがありません。自然の姿を見てみたいと思いました。交流の様子も分かりました。食事の様子の写真が多く見られたので、韓国料理に興味があったようですね。私も何度か韓国に行ったことがありますが、本場の韓国料理は、一段とおいしいものですね。
新聞にはヤツガシラやカササギの写真が掲載されていました。日本では、なかなか見ることができない鳥たちです。実物を見ることができたのなら、それだけでも貴重な体験です。韓国には、日本にはいない生きものが見られますが、日本との共通種もたくさんいます。風景も、海外でありながら日本に似ているところがあります。韓国は、ユーラシア大陸と日本を繋ぐ生態的な特徴を持っていることなどに気付いてほしいと思いました。
それから、世界湖沼会議で得られたつながりが、さらに広がっていると感じられました。このつながりを、大切にしていってください。
とっておきのゴシドウ★
活動の様子の写真を見ると、とても楽しそうに見えました。貴重な体験を積むことができたと感じました。
しかし、日韓こども環境交流会に参加した記述が書かれていないので残念でした。韓国のウポ沼を視察し、その時を写真で示してくれたので、活動の様子は想像できました。でも、なぜ、ウポ沼を訪れることになったのかなどの経緯や、訪れたメンバーの様子、訪問で得たことなど、韓国を訪れた経験の中で、他のメンバーに伝えたいことは山ほどあるのではないでしょうか?その中の一つに焦点当ててもよいし、満遍なく紹介してもよいと思います。何を伝えたいかを考えて、新聞の構成を考えてみると良いでしょう。
訪韓の経験は、誰でも行えるものではありません。いろいろな方法で、その成果を伝え広めていってほしいと思いました。
逆川こどもエコクラブ⑭の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
日韓こども環境交流会に参加した様子が、手に取るように分かりました。交流会の様子をカレンダー風にまとめたのも工夫の一つですね。毎日が、貴重な体験の連続であったことが分かりました。新聞の構成に従って、内容をみてみましょう。
リード文では、この交流会に参加するに至った経緯を知ることができました。逆川こどもエコクラブの地道な活動が評価されての韓国派遣です。世界の中の日本、そして逆川を感じてほしいと思いました。
韓国滞在2日目は、伝統の小舟にのり、ウポ沼の自然を観察しました。見ることができたキイトトンボやオニバスは、日本でも見ることができる生きものです。韓国と日本のつながりを感じ取ることができました。同日行われた活動発表では、地元の子どもたちの活動も聞くことができ、有意義な1日を締めくくったことが分かりました。
3日目は、田んぼの生き物調査と、トキ復元センタ-、博物館の見学の様子を要領よくまとめることができました。
3泊4日の活動を、コンパクトに壁新聞にまとめることができたと思います。それぞれの活動で、いろいろな事を感じ取った様子もうかがえました。中身の濃い4日間、この経験を今後の活動にも生かしていってください。
とっておきのゴシドウ★
内容豊富な韓国滞在記録を、わかりやすくまとめることができた壁新聞です。紙面の構成にも工夫があり感心しました。
さて、韓国の釜山で開催された日韓こども環境交流会に参加できたのは、これまでの逆川こどもエコクラブの活動が評価されてのことですね。皆さんは、会の代表として参加して、とても貴重な経験を行うことができました。しかし、残念ながら韓国を訪れることができなかったメンバーがたくさんいることを忘れないでください。その友だちのためにも、韓国で得たことを、いかにメンバーに還元するかを考えていってください。壁新聞にまとめることも、一つの方法ですね。その他にも、いろいろな活動ができると思います。韓国訪問を、ステップにして、会のさらなる発展を期待します。
久松師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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