2019.10.02 掲載
鹿児島県は13枚の応募があったよ!その中から4枚をご紹介。
今週は品川師範です。よろしくお願いしまーす!
大崎町「大崎5年われら環境守り隊」 | |
④ |
鹿児島市「田上川こどもエコクラブ」 | |
① |
② |
大崎5年われら環境守り隊④の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
大崎小68名の中から9名も参加している海好きなメンバーによる海水をきれいにする活動が取り上げられています。水道から出た水と砂浜に落ちているごみがつながっていることに気付き,考えを呼びかけることが出来ましたと応募用紙に書いていました。少年団のすばらしい取り組みを広げてほしいと要望を出しています。この背景には,リサイクル率が10年連続日本一の自治体なので,もっとしっかりとした心に響くような壁新聞が期待されているのではないでしょうか。
とっておきのゴシドウ★
壁新聞の下半分には海に出かけた時に,海のごみを持ち帰る人が70人に対してその他が28名でした。つまり,100人が海へ行くとまだ28.6パーセントの人はごみを持ち帰らないことがわかりました。まだまだ海岸ごみの回収は低いとようですね。より高い目標に向かって海の水をきれいにしてくことが求められます。特に海洋を浮遊しているプラスチックごみなどは海で暮らす生き物の胃袋にたまり,命を失う事態も起きています。海浜におけるプラスチック汚染は,すでに身近な問題となりつつあります。この問題も取り上げていただきたいと思いました。
大崎5年われら環境守り隊⑤の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
節水の試みを啓発で呼びかけているところが他には見られない特徴です。水道を使うときに蛇口をしっかり閉めようと呼びかけていることです。さらに蛇口を必ず下向きにしておこうと呼びかけています。続いて実際に蛇口が下に向いているかどうか,調査を行っています。結論はおおむね4つに一つ程度の蛇口が上向きになっていることがわかったので,「もっとみんなで心がけるようにわたしたちが呼びかけをしたい」と啓発をその主眼としていることにおどろきました。かんたんな主張でありながら,でもすばらしいことですね。
とっておきのゴシドウ★
新聞の名前,メンバーの名前,中見出し,小見出しの工夫などは良くできている壁新聞と思いましたが,がんばってほしいところは色合いの組み合わせでした。上段の見出し「水をたいせつにしよう!」の記事は,緑色の地色に濃い青色のしずくもようをちらし,その上から黒色で文字を書いていますが,これでは目の悪い人には読みとれないと思います。ところが二段目の見出し「水をきれいに!」では,緑色の地色に黄色い格子模様(チェック柄)を入れ,その上から紫色で文字を書いていますが,何とか読み取れます。下段の「水の大切さクイズ」では,虹色になったところで,特に文字が読みにくくなっています。こんな時は一部分を取り出して色の見本を作って,壁新聞にはめ込んで比較してみることです。もし,色合いのコントラストがぼんやりしているようであれば,色を変えてどの方向から見てもくっきり見える色合いを探して見て下さい。必ず気に入った組み合わせがあると思います。この色の組み合わせの検討をおこたると満足な壁新聞は出来ませんよ。
田上川こどもエコクラブ①の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
ここには,田上川で実施した「調べ歩き」の感想文が5つのっています。感想の1番目の5年生のそらさんは,2年前と比べて水が臭く感じられたと書いています。特定外来生物はもともと田上川に住んでいる生物に悪い影響を与えるので川に戻さないことにしていますと書いています。3年生のだいご君は今年の講座でスッポンを見つけたことを興奮気味に報告しています。とてもかわいかったそうです。このように観察して気が付いたことを記載するだけで記録にもなるのです。ファーブルもダーウィンも同じように生きものの観察記録を書いていたんですよ。
とっておきのゴシドウ
せっかく5人で報告を書いているのですから,もっとスケッチや生態のことなどに興味の目を注いで下さい。そうすれば一つ一つの生きものに興味がもっとわいて来るのではないでしょうか。生物を用いた研究は近年DNAなどむずかしくなってきていますが,基本は生物のありのままの姿を観察することから始まります。この新聞には3種ほどスケッチがのっていますね。観察する目をきたえてみましょう。
田上川こどもエコクラブ②の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言!
自己紹介に公民館のメンバーで構成されたエコクラブですと書かれていますが,33名もスタッフがいるといろいろな活動ができますね。新聞の名前は,かべ新聞とカメ新聞の語呂合わせかと思い,笑ってしまいました。最初に壁新聞の上半分に3種類のカメを紹介して,みんなをカメ好きにしているのを面白く拝見しました。ここに取り上げたニホンイシガメ,スッポン,ミシシッピアカミミガメの3種は,よく見かけることの多いカメで,スッポンにはかまれないように特に注意して下さい。また,生きもの調査と水質調査を4回行ったと書いていますので,その結果も報告して下さい。
今回はカメに焦点を当てたようですが,来年や再来年のテーマは何でしょうか?特にミシシッピアカミミガメは外来種ながらニホンイシガメと餌やすみかを競い合うため,生息環境を狭めています。この3種のカメにとってはどのようなすみ分けが好ましいのかみんなで考えてみて下さい。
壁新聞の下にはホタルの幼虫を放流した記事とかめ川柳が面白いですね。かめ川柳では,夜になると活発に活動するミシシッピアカミミガメの特徴やスッポンのひなたぼっこの組み合わせなど生態の特徴などを俳句で実にうまく表現していると思いました。これは次回も続けて下さい。
とっておきのゴシドウ★
水質調査と生きもの調査も並行して実施したということですので,表やグラフにまとめておいてはいかがでしょうか。
特に生きた生物を数えたりすると死んでしまう生き物がいますので,その場で判定することができるように,近くの博物館などで田上川にはどのような生き物が住んでいるのか事前に調べておくことをお勧めします。これは環境調査の影響をできるだけ小さくすることが大切だと考えているからです。身近な生きものや植物を体験して学ぶ姿勢がとても大切になって来ます。カメ調査は,どんな結果になるか,これからも注目していたいと思います。
品川師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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