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【壁新聞道場!】たのもーーーう!静岡県 その⑦

2016.12.07 掲載

静岡県は19枚の応募があったよ!その中から4枚をご紹介。
今週は品川師範です。よろしくお願いしまーす!

静岡県 その① その② その③ その④ その⑤ その⑥

富士市「丘ガキ大将クラブ」 裾野市「マックスバリュ裾野チアーズクラブ」

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丘ガキ大将クラブのみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

壁新聞をみると、22-16が調査(ちょうさ)編、22-17が解析(かいせき)・考察(こうさつ)編ということがわかりましたので、連続してコメントしないと判らなくなる心配がありました。そこで、この2枚(まい)は一体としてコメントいたします。

壁新聞の形はしているけれど、研究発表のようなスタイルになりましたね。その理由がわかりますか?それは新聞の名前がなく、「〇〇を守れ」とポスターのようになっているからです。例えば、新聞の名称(めいしょう)を「富士山新聞」としましょう。今回の特集記事は「在来(ざいらい)植物を守れ!」となりますね。さらに帰化植物とは?帰化率(りつ)をくらべる、考察という順で説明すればわかりやすくなると思います。

3地点で在来植物と帰化植物が対立するように書かれていますが、帰化植物だらけの地点で帰化植物を退治(たいじ)すると、そこには植物の全くない地面が残るだけになるでしょうね。この問題は人間の都合で帰化植物だけを悪者とするには無理があると考えています。みなさんでその辺りのことをよく議論(ぎろん)してほしいものです。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

子どもの自然観察で取り上げられる「ひっつき虫」というのを知っていますか?植物の種にとげや粘液(ねんえき)がついていて、人間のズボンや動物の毛に種を付けて遠くまで運んでもらうのをこのように表現(ひょうげん)しています。スズメが美味しそうな植物の種を食べ、消化できなかった種をふんと一緒(いっしょ)に排泄(はいせつ)することを鳥散布(とりさんぷ)という表現をします。風散布(かぜさんぷ)、水散布(みずさんぷ)というのもあります。今回、調査(ちょうさ)で見つけた植物の種の散布(さんぷ)様式別にまとめるともっといろんなことがわかると思います。

それと今回は種類数を比較(ひかく)することで帰化植物の侵入(しんにゅう)の程度(ていど)を評価(ひょうか)しましたが、どの程度(ていど)の株数(かぶすう)で、どの程度の地表をおおっているか、これも大切な情報(じょうほう)です。植物社会学という学問分野で「被度調査(ひどちょうさ)」という手法があります。ある特定の四角な地面を決めて1年間植物がどのように消長したのかを観察する方法です。どんな季節にどんな植物が登場するのか、植物出現(しゅつげん)カレンダーを作って解析(かいせき)するのも面白いと思います。

 

マックスバリュ裾野チアーズクラブ①の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

タイトルがいいですね。最初にそれが目に入ってきます。新聞タイトルと見出しのバランスが取れています。
切りぬき写真の色合いがとても元気の良い色で好ましい印象を受けました。「太陽がないと?……気持ちが下がる」には、思わず笑ってしまいました。
ちょっとこまったのは、写真の近くに解説(かいせつ)文をのせてくれたのですが、小さくて読めません。いつもの身近な自然で観察している植物と箱根で観察した植物はちがうと思いますので、少し整理・分類しておくとわかりやすいのではないでしょうか。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

22-18と22-19は同じ17名のメンバーが応募(おうぼ)してきたものですね。年間7回の自然観察会から「箱根の森に住む生き物や植物の観察」などをまとめ、裾野(すその)と箱根の気温のちがいを流れこんでくる霧(きり)で表現(ひょうげん)しているのは上手いと思いました。難点(なんてん)は壁新聞らしい宣言(せんげん)がないことです。
壁新聞中央の木の中にはり付けた種名は、現在(げんざい)生育している木の名ですが、これから育っていく常緑樹(じょうりょくじゅ)、落葉樹(らくようじゅ)、広葉樹(こうようじゅ)などで分類して記載(きさい)してはいかがですか。

 

マックスバリュ裾野チアーズクラブ②の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━

これも22-18同様、すばらしい作戦の名前ですね。これを読んだだけでごみ問題と気付くと思います。ごみをあちこち勝手にすてるのは、法律違反(ほうりついはん)です。自治体ごとにすてる方法が決められていますので、自分の住んでいる自治体ではどのようなすて方が正しいすて方なのか、壁新聞の真ん中の表のとなりに書き足してみると、正しい方法をみんなで学ぶことができます。

下半分の食育活動のブリ解体(かいたい)は面白そうですね。海のめぐみが山の植物の栄養が海に運ばれて成り立っているという視点(してん)に気が付いたのはとても価値(かち)のあることです。文字のまちがいが2か所あります。ドコサヘキサエンサン→ドコサヘキサエン酸(さん)、エイコサペンタエンサン→エイコサペンタエン酸(さん)です。次回はちゃんと書きましょう。

とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★

世界文化遺産(いさん)に指定された富士山(ふじさん)が大型ごみのすて場になっているのは悲しいことです。みなさんにもどうすればこのような「不法投棄(ふほうとうき)」がなくなるのか、考えてほしいと思いました。五合目の駐車場(ちゅうしゃじょう)に看板(かんばん)を出す、すてられたごみを回収(かいしゅう)するキャンペーンを実施(じっし)する、企業(きぎょう)の社会貢献(こうけん)活動の一つとして駐車場(ちゅうしゃじょう)のゴミ拾い大会を開催(かいさい)する、などなどいろんなアイデアが出て来ませんか?まずはできる所からアイデアを実現(じつげん)したいものです。

食育活動では、海も山も川もどれもが一体となって自然環境(かんきょう)を成り立たせていることに気が付いて下さい。つまり、海のめぐみは森のめぐみであるということです。さすがに静岡ですね、本物のブリで魚の部位を勉強できるなんて、それほど自然にめぐまれているからでしょうね。

品川師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!

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静岡県 その① その② その③ その④ その⑤ その⑥

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