2016.05.25 掲載
兵庫県は15枚の応募があったよ!その中から4枚をご紹介。
今週は池田師範です。よろしくお願いしまーす!
神戸市「玉一アクアリウム」 | 姫路市「NYAXA(ニャクサ)」 |
姫路市「ひめじアースエンジェル」 | |
① |
② |
玉一アクアリウムのみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
とても目をひく新聞になっています。環境活動の大きな柱の一つに“調査”がありますが、現在と5年前の魚の勢力分布を比較したこの調査もとてもすばらしい活動です。
魚の種類ごとに魚の形を切りとって貼り付けたり、外来種と在来種で形を縁どる色を変えたりと、ずいしょに工夫とこだわりが見られます。魚が川の中に貼ってありますが、魚をはってある場所で、その種類がみつかったと考えていいですか?
外来種の数が大きく減って、駆除の効果が現れているようですね。コイの大型成魚も駆除しているということですが、外来種と比べてその数はどれくらいいるのでしょうか?コイを「要注意在来種」と名称をつけていますが、この地域には元々コイはいなかったのですか?人為的にもち込まれた種類は、国内のものであってもその地域にとっては生き物のつながりをこわす外来種です。
生物を守っていくときには、その生物がくらす環境を守ることも大切です。消えてしまった在来種は外来種によって食べられてしまったのか、環境の変化によってエサがなくなったり、卵を産む場所がなくなったりしたのか、それともどちらも原因かみんなで考えることはたくさんありますね。考えるためには、それを示すための調査が必要になったりします。川の絵では5年間で家が増えていますが、自然の緑の変化はどうでしょうか?環境の変化に着目すると、さらに充実した活動になると思います。これからも継続した活動を楽しみにしています。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
魚の種類ごとに5年間で増えたか減ったかということを、UP、DOWN、消滅とまとめてくれたので一目りょうぜんですが、せっかくたくさんの魚を川の中に貼ってくれているので、川の中の魚をみて、種類の増減が分かる工夫ができると紙面の使い方としてはよくなると思います。例えば、川をいくつかのエリアに分けて、エリア内に魚の数に応じて魚を貼ったらどうでしょうか。エリア内に貼る魚の数はパッとみて数えられる程度がいいかもしれません。川の中に貼った魚たちにもぜひ情報をもたせてみてください。
NYAXA(ニャクサ)さんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
タイトルに「ボクの提あん」とあるのを見て、どんな提あんなのだろう?どんなことをしたのかな?と興味がわいてきます。新聞のタイトルとしてユニークです。
車を1時間調査(ちょうさ)する予定が、10分になってしまったようですが、185台もの車を数えながらメモをとるのは大変だったことでしょう。このような調査は回数が多ければ多いほど良いデータになりますので、4か所で調べてくれたことはとてもいいことです。ところで、この調査はいつおこないましたか?調査では「いつ」「どこで」ということが大切になりますので、いつおこなったかのということが分かるように日にち、曜日、時間も書いてくれるともっといいデータになります。場所は、国道、県道、駅前ロータリー、スーパーマーケットと書いてくれているので「どこで」がよく分かります。10人で調査をすれば、データの数も10倍になりますので、まずは一人でできることから始めてくれて良かったと思います。
きっぷの計算(大人2人、子供2人)や車のルート(ひめじ城に向かう)について、理由がはっきり書いてあることに感心しました。なぜそう考えたかということが、とても大切なことです。むずかしかったかもしれませんが、同じようにCO2についても書いた方が分かりやすくなります。
いろいろな気付きにもとづいて、さいごに提案(ていあん)をしてくれてありがとうございます。たしかにCO2の出ない車で移動すると、いいことばかりのような気がしますね。
いろいろと考えてくれたので、さらに考えてほしいことを一つ。電気自動車の電気はどこで作るのでしょう?電気をつくるプラントの多くでは、電気をつくるときにたくさんのCO2が出てしまいます。どうしますか?また色々な提案を楽しみにしています。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
まとめてくれたデータをみると、どの円グラフも、車の色は白と黒が同じくらい多いということがよく分かります。一方で普通車と軽自動車を比べると、国道と駅前ロータリーでは普通車が明らかに多いのですが、スーパーマーケットと県道では同じくらいになっています。このように場所によってことなる傾向(けいこう)のデータになった場合は、4か所の数字を合計しないで、場所によって別々のまとめをするということも考えられます。
ひめじアースエンジェル①の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
小見出し「ポイ捨てすると…」「ゴミを川に捨てると…」「私たちにできること…」や記事の文字の色や大きさが統一されていて、とても読みやすい新聞です。
活動の気付きとして、「私たちにできること…」をまとめてくれたことはすばらしいです。この気付きがエコ活動ではともて大切です。なぜこの活動をしたかということを新聞のはじめの方に書くと、もっといい新聞になると思います。例えば、「ゴミがたくさんポイすてされていたので、みんなでキレイにすることにした」といった感じです。
ゴミについて3Rという文字をみたことがありますか?これは英語の頭文字なので難しいかもしれませんが、カタカナで書くと、「リデュース」「リユース」「リサイクル」です。まずは、ごみを減らす(リデュース)、次に何度も使う(リユース)ことを考え、最後に資源(しげん)として利用する(リサイクル)という順番です。それぞれ私たちにどんなことができるか考えてみましょう。エコバックを使うと、買い物でビニールをもらわないですむので、ビニール袋は捨ててしまうものと考えるとゴミを減らしていることになります。エコバックは使いやすく気に入ったものを長く使うのがいいですね。
「ゴミを川に捨てると…」のところに、“魚の住む場所がなくなってしまうと魚がいなくなる”と書いてくれました。なぜ、よごれた川には魚がいなくなってしまうのかな?生きものが住む場所に目を向けてくれたことはすばらしいです。生きものを守るには、その生きものが住んでいる場所も守る必要があるからです。そしてさらにはその生きものが食べているエサにとっても、生活できる場所になっていないとエサがなくなってしまいますね。ごみを捨てる人がいなくなることが理想ですが、ごみ拾いをしてくれたみんなの活動が、地域をキレイにするだけでなく、「ポイ捨てをしない」というメッセージをまわりの人にも伝えることができたと思います。
これからも、私たちに何ができるかをぜひ考えてください。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
新聞にはってある写真からエコ活動として、ゴミ拾いをしたのかな?と想像していますが、どんな活動をしたのか書いてくれた方がいいと思います。新聞は色々と調べたことをまとめることもできますが、実際に活動したことは貴重な経験です。経験しないと気付かないことも、きっとたくさんあるはずです。写真にも例えば「川でのゴミ拾い」といった説明をつけてみてください。
ひめじアースエンジェル②の新聞を書いてくれたみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
新聞の上に大きく「川を美しくしよう!」というタイトルがあるので、この記事の内容やエコ活動の目的が分かりやすくてなっています。
ホタルを守るために“ホタルがすめる川を守る”という取り組みがすばらしいです。川なのでホタルはゲンジボタルかな?ホタルをふやしても、自然の川をホタルが一生をくらせる環境にいじすることが大切です。ホタルだけでなく、めだか、どじょう、タナゴにとっても、くらしやすい川になるといいですね!
ホタルの一生がたまご→よう虫→さなぎ→成虫であることは新聞にも書いてくれましたが、それぞれどんな環境が必要ですか?私からのホタルクイズです。
いろいろしらべてくれたみんなにとっては、かんたんなクイズかな。この答えを考えることによって、ホタルがくらす川をどのように守った方がいいかが分かります。ぜひ、みんなで考えたり、調べたりしてみてください。ホタルのメスとオスは、言葉を話せない代わりに光をつかってコミュニケーションをとっています。そのため、夜でもライトで明るい場所ではコミュニケーションがとれず、オスとメスが出会うことができなくなってしまいます。ホタルを見に行く人たちのマナーとして、不用意にライトをつけないことも大切です。
新聞のクイズで、「ホタルのエサは?」とありますが、「ホタルのよう虫のエサは?」の方がいいと思います。エサとなる貝がいないと、ホタルのよう虫はくらせないので、貝にとってもくらしやすい川でなくてはいけません。これが自然の中の生きものどうしのつながりです。
これからもホタルとホタルがくらす川を守る活動を続けてください。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
トンボの一生とホタルの一生で、「よう虫と成虫のえさがかわらないので、さなぎにならない」という見方に、なるほどと感じました。なぜよう虫と成虫のエサが同じ昆虫と、変わらない昆虫がいるのでしょう。さなぎは動けない昆虫がほとんどなので、敵に食べられてしまう危険な時期でもあります。それにもかかわらず、さなぎになる昆虫もたくさんいるのは、大きなメリットがあるはずです。よう虫と成虫でエサがかわることを考えると、よう虫のときは、短い期間でたくさんエサを食べ続けるという戦略(せんりゃく)です。
池田師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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