2016.05.11 掲載
青森県は11枚の応募があったよ!その中から1枚をご紹介。
今週は岡本師範です。よろしくお願いしまーす!
HEP21エコクラブのみなさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
HEP21エコクラブのみんなが作った壁新聞「ぼくたちとだんぶり池の仲間たち」は、トップに酸性雨コーナーを、そしてその隣に水質調査を、そしてみんなが活動した1年間の出来事を一人一人が絵日記に書いて、新聞のまわりをエコかるたで囲ってあります。こんなすばらしい壁新聞をサポーターの支援は少しはあったでしょうが、4歳から14歳(中学2年生)、高校2年生も入って、メンバーが力を合わせて作ったとは、本当にびっくりしました。感動しました。すごい!すごい!
酸性雨の調査は、小学2年生から中学2年生まで、エコクラブの一年間の絵日記は、幼稚園児(4歳)から中学・高校生まで、そしてエコかるたは、4歳から12歳までと、それぞれが力を発揮できることを分担してやっていることもすばらしいです。
pH、伝導度の測り方のすばらしさは、昨年も言いましたが、ともあらいをして、測定しているとは、とても立派なやり方です。専門的なやり方をちゃんとやっているのはすばらしいです。pH測定器や伝導度測定器の値のチェックもちゃんとやっていると思います。1回だけ校正して、そのままにしていないと思います。数値の正確さがこの調査では、命ですから、ともあらいとサンプルびんを2回あらう、そして測定器もそのつどあらう、校正をするなどをちゃんとやっていると思います。こんな大変な調査をみんなは良くやっていることに敬服します。
雨や雪のpHや伝導度だけでなく弘前公園のお堀の水の調査もやっています。HEP21エコクラブのみんなは、水の調査の専門家、ベテランになっているようですね。ここで学んだ技術を活かして中学、高校など上の学校などでも力を発揮してすばらしい研究者になることを期待しています。
エコかるたは、みんなが日ごろ、身近でやっていることを書いてくれたようですね。きょうそうして、1人で何枚も書いてくれたようで、楽しいかるた作りだったようですね。1まい1まい読んでみるととっても感心することが書いてありました。たとえば、ゲームより 外で遊ぼう あせかいて、ちゃんとたべてね たべものなくよ たべのこし、使えるよ 点数悪いが テストの紙、トイレでは べんざのふたも しめましょう、脱いで着て 暑さ寒さは 自分でするよ、古くても 修理をしたら 元どおり などなど。お家の人といっしょにやっていることも書いてくれました。自分がやっていることを絵にして、書いてみるといっそう自分でかくにん出来て、けいぞくしてやるようになると思います。とても良い活動だと思います。
壁新聞のちょっとしたすきまにもカナヘビやカエル、トンボなどの絵を書いて、どこもむだにしないで新聞作りをしました、エコ新聞ですね。みなさんの意気込みも感じられました。
来年もみなさん一人一人の活動を書いて、楽しい壁新聞を送ってください。待っています。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
トップ記事の酸性雨コーナーは、全国フェスティバルで約束した過去のデータと一緒にして考えてみよう、ということでせんぱい達が調べた2002年か ら2007年までのデータをのせてくれました。鶴見先生の指導で、測定した値を横軸を伝導度、縦軸をpHでプロットして、夏と冬の季節のちがいを見つけま した。夏はpHは5.6以上が多くて普通の雨だった。しかし、秋から冬になるとpHが5.6以下の酸性の雨や雪が多いと言う貴重なデータが得られました ね。これはどういう理由だろうか?秋から冬は北西や北風が吹いて、大陸の空気の影響のように思えますね。大陸の空気の中に酸性雨のもとになる窒素酸化物や 硫黄酸化物が多く含まれているのかな?黄砂や北京スモッグの情報もみんなは調べましたね。大陸の影響がはっきり出ていると考えた方が良いようですね。
も う一つ、せんぱい達の調べたデータとも比較しました。棒グラフで酸性雨が観察された割合を赤色で書きました。みんなも発見したようですが、昔と比べると今 の方が酸性雨の割合が多いですね。この理由もみんなは気が付いたと思います。大陸の国で産業が活発になり、暮らしも良くなり、工場や自動車からの排ガスが 増えたのではないだろうか?
このようか仮説を持って、国ごとの産業や工場の数、自動車の普及台数などの年ごとの変化と調べた日の風 向や風の強さを調べて比較すると何か分かると思います。本当に大陸の国からの空気、排ガスが原因であると断定するには、もっと正確なやり方がありますが、 みんなができることは限られているので、できる範囲で原因を考えてみることも、ぜひ、やってみると良いと思います。ここまで調べて酸性雨コーナーのデータ 解析をして、調査報告書にしたら、それだけでもすごく立派な報告書(論文)になりますよ。小学生がやったと言ったら専門家も拍手!拍手!でほめてくれると思います。
1年間の活動の中から自分が感動したことや印象に残ったことを絵日記にしました。一人一人が自分のことばで、自分の字で、自分の絵で書いてくれまし た。カナヘビが印象深かった人が多かったようですね。4さいのひなこちゃんも書いてくれました。しっぽが長かったようですね。絵日記を読んでみると、だん ぶり池の仲間たちを良く観察していることがすばらしいです。自然観察では5感:見る(目)、聞く(耳)、味わう(口)、触る(手)、ニオイは?(鼻)をは たらかせることがだいじです。みんなの書いてくれた絵日記には、ちゃんとこのことが書いてありました。カナヘビはしっぽを触るとつるつるしていなかった。 トウホクサンショウウオのたまごはぶよぶよしていた。じゅくせいさせたくりはあまかった。オオルリは羽があざやかな青色、オオルリボシヤンマははねがきら きらひかっている。コブハクチョウはひくくて太い声かなと思っていたが、高い声を出しているのでびっくりしました。
あれ?においのことを観察したのがないですね。この次はにおいのことも良く観察して報告してください。
★☆サポーターの方へ☆★
この壁新聞はサポーターの方が表に出ないで、たぶん枠組みの構成は指導したのだろうと思いますが、こども達だけで新聞を作成するよう指導、アドバイスをしたのだと思います。
大変すばらしいやり方だと思います。それとメンバー全員が参画できるように絵を書く、短い文章を書くことでこども達もやる気を出して完成させたようです。
これからもこのような本来のやり方で、こども中心の活動を進めてください。
岡本師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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