2015.11.18 掲載
栃木県は23枚のかべ新聞の応募があったよ!
その中から4枚をご紹介、今週は西井師範です。よろしくお願いしまーす!
大田原市「森の小人」 | 大田原市「ガールズ」 | 那須塩原市「黒磯ゆたかクラブ」 | 壬生町「わくわくクラブ」 |
森の小人さんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
このかべ新聞を見た時に、まずはじめにとってもびっくりしました。なぜなら、こんなにたくさんのエコな事にとりくんでいるみなさんの学年が、1年生から3年生だったからです。すごい!
かんきょうやエコの事は、人からただ教えてもらうだけで良いというわけではありません。じっさいに自分でやってみて、それがどれくらいエコだったかを自分で考えて、次はもっとエコな方法にとりくんでみる、これを続ける事が大切です。みなさんは、この活動でそれが出来ているので、とてもすばらしいと感じました。
これからも「水をむだづかいしない」「自然を大切にする」「ゴミをすてない」など、いろいろな活動を通して考えたエコな事を続けていってくださいね。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
みなさんはとてもたくさんの活動をしているので「これをやったら、エコではない」「これをやったら、エコになる」という、自分たちの行動とかんきょうのつながりがよくわかっていると思います。今の学年でそこまでわかっているのは、本当にすごい事です。
なので、みなさんはもっとエコな事が出来るんじゃないかなと期待して、ぜひチャレンジしてほしい事があります。それは、高学年になったら、かんきょうが悪くなってこまっている理由や原因についても考えてみてほしいという事です。むかしに何があって、なぜかんきょうが悪くなってしまったのか。その理由を知る事が出来れば、きっと同じ事にならずにすみますよね。
「なんで足尾には木や緑が少ないんだろう?」「なんで学校へ行ったり、あそぶ時間もなく、はたらいている子どもがいるんだろう?」そういう理由に気付いた時、かんきょうが悪くてこまっているいろんな人たちへ、もっとエコをとどける事が出来ると思います。がんばってください!
ガールズさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
見た目の色づかいや可愛いイラスト、立体的な葉っぱの飾りなど、さすが4年生から6年生までの女の子たちだなと思いました。文章も上手に短くまとめられていて、とても見やすいデザインですね!
内容を読んでみると「これからもきれいな川でいてほしい」「また使われてうれしい」「みんなによろこばれるような物を提案したい」など、気持ちがこもった言葉が多い事に気が付きました。このかべ新聞を読んでくれた人たちも、みなさんと同じようにやさしい気持ちになったんじゃないかと思います。
私は、環境やエコを人に伝えるインタープリターという仕事をしていますが、人に物を伝える時に重要なのは、気持ちを込める事です。みなさんのようにいろいろな人や物に思いをこめながら活動する事は、他の人にもきっと伝わると思うので、これからもその気持ちを忘れずにがんばって下さい。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
キャンプ、生物調査、自然工作、リサイクル、植樹など、本当にたくさんのエコな活動をしていますね。かべ新聞を読んで興味を持ったんですが、いろいろある中で、どの活動が一番やりがいや楽しさを感じましたか? また、植樹で教わった「うけついでいきたい」こととは何ですか? みなさんが、やりがいや大切だと感じた事も書いてあると、きっと読んだ人もやってみたい気持ちになってくれると思います。
このかべ新聞には、自然やそこに暮らす生きものたちを本当に大事に思う「愛」を感じました。きっと、みなさんが何年間も活動を続けている内に、愛着が湧いてきたんじゃないでしょうか? 自然や生きものに愛着を持てる事は、エコな活動が長続きする最大のコツです。これからも、深く、楽しく、すばらしいエコな活動を続けてほしいと思います。
黒磯ゆたかクラブさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
時にはマンガ、時には切り絵と様々な手法を使って、読む人の目を引く新聞を作りましたね。色づかいや題字の書き方にも工夫が見られて、たくさんの人にエコを発信したいという頼もしい気持ちが伝わってきました!
各項目ごとに、読む人に訴えかける言葉や問題提起の言葉などもあり「かべ新聞を通して環境のために行動を起こしてもらいたい!」というみなさんの熱い「ジャーナリスト魂」も感じられます。
それは環境についてより深く調べたり、経験したり、他の人へ発信する原動力となると思うので、ぜひ今後もその熱意をいつも持って活動して下さい!
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
私はインタープリターという仕事をしています。自然や生きものの事や、環境問題を人に伝える仕事です。いろいろな人に環境の事を伝えてきましたが、その中でひとつ感じた事があります。それは、注意を呼びかける情報を多く発信すると、話を聞いている人は、きゅうくつな気持ちになってしまうという事です。
エコは一度やって終わりではなく、続けなければ大きな成果につながりません。「ああしましょう!こうしましょう!」という伝え方は、最初は良くても長く意欲を持ち続けるのは難しいのです。例えば、やっていてストレスが溜まる習い事と、やっていて楽しい習い事のどちらが長続きすると思いますか? もちろん楽しい事ですよね。スポーツでがんばったけれど優勝出来なくて怒られる事と、優勝は出来なかったけど一生懸命がんばったのをほめてもらえる事、どちらが次もまたやろうという気になりますか? もちろんほめられる方ですよね。
もちろん、時には注意を呼びかける表現の方が効果がある時もありますが「エコは楽しい」「エコは面白い」という事もセットで考える方が、よりみなさんが目指す「たくさんの人にエコに取り組んでもらいたい」という目標に近づけるような気がします。
みなさんが環境問題について真剣に考えてくれているのが嬉しかったので、つい話が長くなってしまいましたね。熱意のあるみなさんなら、楽しいエコの提案も増やしていけると期待しているので、これからもがんばって下さい!
わくわくクラブさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━
私の通っていた神奈川県の小学校は木が少なかったので、このように森や林のようにたくさん木がある場所を持っている学校をうらやましく思います。いろいろな活動にも利用出来そうですし、自然のありがたみを感じずにはいられませんね。
子どもと何か自然体験をする時は「虫とりがしたい!」「池の中に入りたい!」など自然で遊ぶ意見が多いのですが、今回のように「くつろぎたい」という発想もまた良いですね! 確かに、自然に囲まれてゆっくりしていると、部屋に一人でいる時やお風呂に浸かっている時とはまたちがった、何とも気持ちの良いひと時を過ごせるんですよね。
自分たちで考えて、作って、実際にくつろいだハンモック。今回の活動はこれから先も度々思い出したりして、きっと大人になっても忘れる事は無いでしょう。そういった自然体験はなかなか子どもの内しか出来ず、大人になった時には宝物のように感じます。これからも、たくさんの宝物の思い出を作ってほしいなと思います。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
ハンモックで寝て気持ち良かった事は、とても価値のある自然体験だと思いました。しかし、みなさんは今回もうひとつ、とても価値のある経験をしています。それは「自分で考えて決めて実行したこと」です。
多くの学校は4年生の授業で行うと思いますが、環境について学ぶ「環境学習」というものがあります。自然環境や環境問題など、文字通り「環境」について学ぶものです。しかし環境学習の目的は、ただ環境について教わったり詳しくなるだけではありません。だって、みんなが環境に良いエコな行動を知っていても、実際に誰もやらなかったら意味がありませんよね。
環境学習の大きな目的のひとつに、難しい言葉で「人材育成」というものがあります。これには「環境について考えたり気付いたりして、環境に関する行動を実行出来る人を育てよう」という意味があります。
という事は、今回みなさんが自分たちで物事を考えて自然体験を実行した事は、環境教育の目的そのものなのです。これからもどんどん環境について考えて実行し、立派な人に育ってほしいと期待しています!
西井師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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