2015.08.12 掲載
岐阜県は2枚のかべ新聞の応募があったよ!今週は岡本師範です。よろしくお願いしまーす!
山県市「高富中学校生物部(Gyobu)」 | 飛騨市「一般社団法人 飛騨シューレ」 |
高富中学校生物部(Gyobu)さんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─
ワーびっくりした。素晴らしい!!
高富中学校生物部のみなさんが作った壁新聞“地域の生き物調査と地域発信”は、自分たちの活動を大変ていねいに、そして一つずつ記事にまとめ、ストーリーもしっかりと出来ていて、読んだ人に分かりやすいかべ新聞です。
最初に年間の活動の中から、トピックス的な活動、例えば、こどもエコクラブ発表会、ギフチョウとカンアオイ勉強会、中高科学部発表会などを紹介して、続いてマスコット“ふくぼっち”の生物部の活動紹介をしています。活動の目的を3つに絞り、活動の紹介もこの3つに対応しています。そして、最後に支えてくれた関係機関の紹介をして、感謝の気持ちがあふれている、とてもにくい新聞構成になっています。
一つ一つの記事の内容が簡潔に書いてあるので、写真や図でみなさんが何を言いたいのかもよく分かります。鳥羽川の調査で発見した生き物を全部写真に撮り、一つの記事の中に魚は?貝は?微生物は?花は?虫は?をまとめて紹介しています。一生懸命に写真を撮り、一つの記事の中に入れたので、一つ一つは小さくて見難いですが、こんなにたくさんの生き物がいますよ。種類も見分けています。数も調べています。そして簡潔な説明文で読者に気がついて欲しいことが書いてあります。とってもすばらしいです。
最近のこども達には虫を触るのができない、嫌がるこどもが増えているみたいです。生物部のみなさんはヒダサンショウウオに触ることは、大丈夫というより大好きで触りたいでしょう。虫も大丈夫でしょう。是非、いろいろな機会に子ども達に生き物がすばらしいこと、触ると気持ちが良いことなどを教えて、虫大好き人間を増やしてほしいですね。
また、すばらしい壁新聞を作って、送ってください。こどもエコクラブ大賞を続けて獲得することに挑戦してみてください。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
ヒダサンショウウオの生態調査をテーマにして、自分たちの身近な、地元の生き物を調べる、それも徹底的に調べるやり方は、さすが中学生だな!生物部 だな!と感心しました。卵、幼生、幼体、成体の成長過程も写真を駆使して、紹介してくれました。サンショウウオの専門家でない私にもよく分かる、記事に なっています。ここでも同じことが言えますが、みなさんが書いた記事で、ヒダサンショウウオの何を注目するのかがよく分かりました。
マ スコット“ふくぼっち”がヒダサンショウウオの幼生であることが、実物の写真を見て、その通りだと納得しました。かわいいですね。“ふくぼっち”のイラス トは、高富中学校生物部のみなさんが考案したものですか?今、全国で地元を紹介するキャラクターが盛んですが、山県市のキャラクターに認定されているのか な?と思い、山県市のHPを見ましたが、キャラクターは何もないみたいですので、提案してみたらどうかな?とフッと思いました。そのくらいかわいい地元の 生き物ですよ。
卵は、水の中では蛍光色に光っているとのことですが、何故、光っているのでしょうか?目立ってしまって、他の生き物に食べられる心配はないのでしょうか?
エラがなくなっても水から出ませんとのことですが、ヒダサンショウウオは肺呼吸ではなく、皮膚呼吸しているのですか?、魚と同じようにエラ(?)呼吸しているのですか?
私は、生き物のすばらしさを別の面から授業や講座などでこども達に分かってもらうようにしています。オナモミの実のとげのヒントからマジックテープ ができました。カタツムリの殻は泥が付きにくいです。その微細な構造を調べて、同じような微細構造を持ったタイルを開発して、汚れても簡単に汚れが取れる ようにしました。カワセミのくちばしの構造にヒントを得て、500系新幹線の先頭車両を開発しました。スピードが出るのはもちろん、トンネルに入る時に音 がしないで、静かであるようになりました。まだまだたくさんあります。バイオミミクリー、ネイチャーテクノロジーとか言います。生き物の形や機能をヒント に、今まで難しい、困難と思われていたことがいろいろと解決されているようです。生き物のすばらしさです。
みなさんもヒダサンショウウオの素晴らしさを見つけて、何かに応用、利用、活用できるヒントはないかと考えてみることも、おもしろいと思います。ヒダサンショウウオを良く知っている皆さんだから考え付くこともあるでしょう。期待しています。
一般社団法人 飛騨シューレさんへ
師範から一言━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─━─━─
飛騨シューレクラブのみなさん、とってもおいしそうなかべ新聞を作ってくれましたね。読んでいるとよだれが出てくるようなことがいっぱい書いてありました。いいですねー!
みんなのかべ新聞のすばらしいところは、私たち日本人が毎日食べて、日本人が大すきな、身近にあるお米をしっかりと見つめて、もう一度お米を見直してみようと考えたところです。毎日、なにげなく食べているお米は、どんな種類があるのかな?お米からできる物は何があるのかな?どうやってそういう物ができるのかな?と考え、まとめてみようとしたのですね。
絵にかいて、きりぬいてまわりにはってくれました。なかなかじょうずですね。とくちょうが良く出ていますよ。私はいももちは食べたことがあったかな?それいがいは、みんな私もだいすきです。できたてのごはんはとてもおいしくて、おかずがなくてもごはんだけでも食べられますね。良くかんでたべるとお米のあまさとおいしさがとっても出てきますね。赤はんは、お祝いのときに食べますね。赤ちゃんが生まれました、みんなのたんじょうびとか入学した日、そつぎょうした日、会社に入りましたとお祝いで食べたりしますね。みなさんが住んでいる飛騨でも同じですか?
いろいろなお米ということで、本物のお米やもみがらなどもふくろに入れてあるので、とてもよく分かります。ここにもお米からできる物を切り絵にして出してくれました。あられ、酢、白子、米こうじ、きゅうりのぬかずけは、ぬかがお米からとれたものですね。おこわ、パンは麦から作るのが多いですが、お米からも作りますね。せんたくのりもお米のでんぷんから作ったものですね。みんな、良く調べましたね。お酒もそうですね。お米を発こうさせて作ります。日本各地にその土地土地のじまんのお酒があります。みなさんの住んでいる飛騨のお酒は、蓬莱(ほうらい)と山車(だし)が有名ですね。
とっておきのゴシドウ★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★・・・・・・★
白米、げん米、もち米そしてうるち米の4しゅるいの米からできる食品 をさがして、ごはん、もち、五平もち、いももち、赤はん、しらたま、ちまきがありますと作り方を書いてくれました。作り方が書いてありますが、みんなは じっさいに作ってみたのかな?食べてみたのかな?じっさいに作り、食べたのなら、作る時のむずかしさや食べたときの味なども書いてくれるともっと良かった と思います。でも、しらべただけでもすばらしいですよ。みんながくらしのなかで食べたりした物を書いてくれたと思います。
モミからとったモミガラは、もやして灰にして、ひりょうとして畑にまきました。あるいは、りんごを箱につめて送る時にモミガラを箱に入れて、りんごがいたまないようにしました。今はプラスチックを使っていますが・・・
秋にとれたいねから、お米とモミガラとぬかがとれました。わらは何になるでしょうか?昔はわらをあんで、ぞうりやなわにしました。今でもお正月のかざりに使っていますね。いねは全部役に立ちます。ごみになりません。
日本のくらしのなかにお米がいろいろな形で食生活をゆたかにしていることが良く分かりました。このかべ新聞を全国のおともだちに見てもらいたいなーと思います。こんなにみんなの毎日の生活にお米が役に立っているよ!と教えたいですね。
お 米はもともとは南のちいきでそだっていたものですね。それをいろいろと工夫して、しゅるいをかいはつして、今は北海道のさむいところでもそだつようにしま した。昔は1本のなえからお米がたくさんできるしゅるいをうえて、日本人の食生活をまもりました。今はおいしいお米を食べたいという人がふえて、かべ新聞 に出ているようなひとめぼれ、コシヒカリ、あきたこまちのようなうるち米が多くのたんぼでうえられています。うるち米はちょっとおもちのようなねばりけの あるお米です。今の人はねばりけのあるお米が好きなようですね。昔はいろいろなしゅるいのお米をうえていましたが、今はおんなじしゅるいのお米ばかりに なったので、もんだいもあります。たとえば、びょうきやさいがいでは、同じしゅるいだといっぺんにダメになってしまいます。昔はどれかが生き残ることがで きました。ですから私たち日本人はおいしいだけでなく、いろいろなお米を食べるようにしたいですね。そのためにもみんなが調べてくれたように、ごはんだけ でなく、いろいろにつくりかえて、お米をだいじに食べたいですね。みなさんの調べたことは、かんきょうを考える上でとてもだいじなことをていあんしていま す。
来年もみぢかなくらしの中から、テーマをえらんで、みんながたいけんしたこと、しらべたことをかべ新聞にして送ってください。待っていますよ!
岡本師範、ありがとうございました!次はどこの地域かな?お楽しみに!
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