2017.01.20 掲載
◆城ヶ島で見られる地層
城ヶ島は上部から初声層(はっせそう)、三崎層の2層から形成されています。そして主に箱根山の噴火によってできました。城ヶ島公園から対岸にある三浦半島を見ると平らな面で、かつ同じ高さであることから、昔は三浦半島と城ヶ島はひと続きであったことがわかります。褶曲、不整合、その他さまざまな種類の断層など、城ヶ島では多くの種類の地層を観察することができます。
◆岩石について
地層だけではなく、地層の中にある岩石もたくさん見ることができました。三崎層には黒っぽい多孔質で細い穴が無数に開いているスコリア。初声層には礫によく似た偽礫(マッドボール)もあります。マッドボールとは、地滑りなどで固まりかけた地層がちぎれたもののことです。これら2つの地層の境界には火山豆石というぼこぼこした数センチほどの石も挟まっています。また、上下が反対になっている地層も見ることができます。
◆城ヶ島のみどころ
城ヶ島の中で一番の見どころは、海食洞(馬の背洞門)です。もともとは粒の小さい石で形成されていた崖が波の力によって削られたものです。
海食洞の中に入ってみると城ヶ島自体が隆起しているということがわかりました。通常フジツボは、水のあるところでしか生息しないのに、水面から約1.5mのところにフジツボの死骸がありました。
TAの方の話によると、かつて洞門は船で通ることができていましたが、関東大震災の際に隆起したそうです。90年以上も前の関東大震災の影響を見ることができるのは貴重なことだと感じました。
◆ピンクタフ
最後にピンクタフが多くある場所も見どころでした。ピンクタフのタフとは、凝灰岩のことで、それが酸化したことによりピンク色に見えるというものです。ピンクタフをよく見てみるとやわらかい層なので、生痕化石がみることができました。生痕化石は生きものが歩いた跡でした。
◆感想 ~地層見学を終えて~
島自体が教科書になっているようで一つ一つ確認しながら学ぶことができました。TAの方々のお話を聞く中で貴重なものもたくさんあるということが分かり、良い経験になりました。一つ残念だったことは、ピンクタフが柔らかい地層であるので、生痕化石のとなりに落書きが多く見られたことでした。貴重な空間を大切にすることも大事なことだと思いました。城ヶ島は自然公園に指定されているので地層だけではなく自然が多くありました。(ゆに)
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